第29節 vs.徳島ヴォルティス(カンスタ)<その1> | すーさんの栃木SC応援日記

互いに勝点34で並ぶチーム同士の対戦となったJ2リーグ第29節。

 
カンセキスタジアムとちぎには、初めてチャントが響き、選手の背中を押すために、サポーターが必死に声を張り上げました。
 

最強の盾と称される徳島ヴォルティスからどう得点を奪うのか。

それが栃木SCに課せられた最大の焦点となりましたが、チャンスがある中で逆に先に失点を喫してしまうのです。

 

盾を誇るチームが先制点を奪う意味。

得点力に弱さが見える栃木からすれば、それは、この試合での勝点奪取が、相当に苦しくなったという事実を突きつけられたということです。

 

その状況にあって、時崎監督の選手起用が見事に的中。

最強の盾を打ち破り、栃木SCが同点に追いつくと、スタジアムのヴォルテージは最高潮に達しました。

 

 
徳島のスタメンには浜下瑛選手が、控えには西谷和希選手が名を連ねました。
元、栃木SCの選手たち。ですから、選手紹介のとき、スタジアムは拍手に包まれます。
 
栃木も西谷優希選手がベンチ入り。アウェイ戦では実現しなかった兄弟(双子)対決が実現することになります。
 
互いに途中出場でしたが、ピッチでの活躍は目覚ましく、得点に絡む活躍を見せてくれました。
 
徳島の先制点はオウンゴールによるものでしたが、それを誘発したのは西谷和希選手の個人技と積極性があってからこそ。
徳島の組織というよりも、完全に個に屈した感じを受けました。
 
栃木の同点弾は個人技というよりも、チーム力によるものだと思います。
大島選手と西谷優希選手の連係から、冷静に状況を見極めた宮崎選手の位置取り。
 
栃木SCが序盤戦から比べても、相当に成長している様子が見て取れる同点弾でした。
 

 
【結果】
栃木SC 1-1 徳島ヴォルティス
前半 0-0
後半 1-1
 
【得点】
後28 オウンゴール(徳島)
後42 宮崎 鴻(栃木)
 
【栃木SC警告】
----
 
【栃木SCスタメン】
GK 川田修平
DF 黒﨑隼人
DF 大谷尚輝
DF カルロス グティエレス
DF 鈴木海音
MF 髙萩洋次郎 → 森 俊貴(後15)
MF 谷内田哲平 → 磯村亮太(後31)
MF 神戸康輔 → 西谷優希(後31)
MF 福森健太
FW 矢野貴章 → 宮崎 鴻(後31)
FW 根本 凌 → 大島康樹(後15)
 
【栃木SCリザーブ】
GK 藤田和輝
DF 吉田朋恭
MF 西谷優希 ← 神戸康輔(後31)
MF 森 俊貴 ← 髙萩洋次郎(後15)
MF 磯村亮太 ← 谷内田哲平(後31)
MF 大島康樹 ← 根本 凌(後15)
FW 宮崎 鴻 ← 矢野貴章(後31)
 
【審判団】
主審 : 榎本一慶
副審 : 塚越由貴
副審 : 金次雄之郎
 
【入場者数】4,614人
【ピッチ状態】全面良芝
【天候】晴のち曇   【風】無風
【順位】15位
 
前節、出場停止だった鈴木海音選手がスタメンに復帰。
ボランチは谷内田選手、神戸選手の若手コンビが担い、2シャドーには矢野選手、髙萩選手が、そして、1トップには根本選手でした。
 
一方の徳島は盾を誇るチームでありながらも、中盤のボランチは1枚に見えましたし、前線に5選手を置く攻撃的な布陣に感じました。
 
それでも、栃木の守備は固く、縦に入るパスをほぼ封じ込め、横か後を選択させる寄せを繰り返し、特に前半は徳島の攻撃を良く抑え込めていたと思います。
 

 
この試合は、GK川田選手の活躍が特に光りました。
オウンゴールの失点は不運としか言いようがなく、完全に川田選手に責任はありません。
 
何点くらい防いでくれたでしょう。
それがGKの仕事なのですが、それでも、安定した守備で「壁」として存在してくれる安心感は試合の度に大きくなっています。
 
選手間の連係、信頼関係、そのチーム力があってこその好セーブのはずですし、栃木SCはとてもそれらが高い状況になるのだと、改めて実感させて貰えました。
 
ここのところ、その川田選手も含め、最終ラインでボールを回して攻撃の姿勢を整えることも見られます。
チームとして、変化というか、成長というか。意識の統一がある中で、攻撃に繋げる選択肢が増えていることは良いことだと感じています。
 
ここから先、そうそう安い失点は起こらなそうですし、栃木もかなり強固な盾を持っているのだと自信を持って良いかなと、そう感じました。
 
GK川田選手を中心として、栃木の最終ラインもかなり強固だと思います。
 

 
髙萩選手の活躍は誰の目にも明らかで、後半15分という早い時間にピッチを去ったことについては残念でなりません。
正直なところ、ここから攻撃のリズムがちょっと崩れたようにも感じてしまいました。
 
そこから後半28分に失点してしまうのですが、時崎監督の動きは素早く、同点とすべく選手3人を入れ替えて来ます。それが後半31分。その時間に、全ての交代カードを切り終えました。
 
ただ、それが見事に的中することに。
後半42分という正に土壇場で、宮崎選手がリーグ戦での初ゴールを決めてくれました。
 
このゴールへの流れは、途中交代で入った3選手が演出してくれました。
 
大島選手の冷静な判断と、西谷優希選手の相手GKを誘い出す見事な動きと、選手を信じて位置を取った宮崎選手の動きと、それらが全てハマったことで奪えたゴールだったと思います。
 
その中でも、大きな役目を担ったのが西谷選手で、エリア内での落ち着いた動きと見極めが、宮崎選手の初得点に繋がったように見えました。
 
このゴールが決まった瞬間のスタジアム。
大歓声に包まれるのですが、それに合わせて鳴り響いた太鼓が、更にスタジアムに一体感を生んでくれるのです。
 
チャント、俺の栃木に乗せて、手拍子が響くカンスタ。
その雰囲気は、チャントのなかった応援では決して体験することのできぬ素晴らしさがあったと思います。
 

 
何とか逆転も。それが期待できる攻撃でしたが、同点で終了となりました。
 
勝点1を奪い獲ったドローゲームです。決して、勝点2を失ったゲームではありません。
それがスタジアムの雰囲気からも感じることができましたし、良く追いついたという思いが、大きな拍手に繋がっています。
 
追い付かれたドローは堪えるものがありますが、土壇場での同点ゲームは、それとは丸で異なるもの。次節にも勢いが繋がる結果だと思っています。
 
それを考えれば、徳島の方が同じ勝点1でも負けたような感覚になるもので、ショックが増した勝点1だったのかなと感じます。
 

声出し応援が可能なスタジアムでしたので、試合後はかなりのブーイングがありました。

4試合連続の勝ち切れないドローゲームだったようで、それに対するサポーターの思いが、このブーイングという形で起きたのだと思います。

 

そうか、ブーイングも久しぶりに聞いたのか。

このブーイングも含めて、スタジアムの日常がまた一歩、戻って来たのかなとも感じました。

 

 
今節、上位チームが軒並み足踏み。代わって、残留争いにあるチームが勝点を積み上げるという予想外の結果が待っていました。
 
それを思うと、本当にこの徳島戦の勝点1は相当に重みがあります。
 
大宮アルディージャが再び降格圏内に沈む異例の事態ですが、昨シーズンの松本山雅FCに続く予想外降格が現実味を帯びて来ているような雰囲気を感じてしまいます。
 
栃木SCとしては、まだまだ予断を許さない位置ですので、こうして不調に喘ぐチームがあることは、正直ありがたいことです。
そうはいっても、底力のあるチームですから。いつまでのこんな位置で低迷している訳はありません。怖い存在です。
 
この節で勝点は35にまで伸びました。
残留のために必要とされる勝点は40。ほぼ確定するには42が必要でしょうか。
 
そう考えても、必要な勝点は7ということです。
残りは13試合。そう難しくない数字だとは思いますので、早々に残留当確勝点にまで届かせて、あとは、一桁順位を狙う戦いにシフトできれば良いかなと感じています。
 
ここから、ロアッソ熊本、アルビレックス新潟と、上位チームとの対戦が続きますが、どちらも声出し応援ができる試合ですし、サポの声を背中に受けて、どちらの試合ともに勝点を積んでください。
 

写真提供:天のなめこさん
 
試合前のひととき。
両軍サポーターで写真を撮りました。
 
好ゲームなると良いですね。
そんな話で盛り上がりましたが、正にそんな試合になったと思います。
 
多くのサポさんとこうして繋がれていること、本当に感謝しかありません。
 
皆さま、これからもよろしくお願いします。
 
徳島戦、声出し応援、お疲れ様でした。

 

 

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