紙芝居だった『すずちゃんののうみそ』

絵本にできないかなと思ったのは、


紙芝居を作った1年後の、

2017年になってから。


紙芝居は自費出版で、

流通を通すわけではないので、


アトリエBonamiさんの

アトリエとネットショップと

私の手持ちだけで細々と販売していました。



それでも、少しずつ売れて、

在庫がなくなってくると、

増刷していました。


50部、次は100部、また100部…

うーん、これ、


いつまで増刷すれば

いいのかな❓


と悩んでいる頃、


買ってくださった方から、


子どもが毎晩寝る前のお話、
何を読む❓と聞くと、
「すずちゃん❗️」と言うんです。
紙芝居だとバラバラになって読みにくいし、ボロボロになっちゃって
💦

絵本版を作っていただけませんか❓

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子どもが自分で読みたいと言うので、
文字と絵が一緒に見れる
絵本にしてもらえませんか❓


私は大人になって自閉症スペクトラムだとわかりました。このお話を読んでいると自分のことのようで感動して買いました。でも、一人で読むとき、絵と文を一緒に見るのが大変で💦
絵本になる予定はないですか❓

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といった問い合わせが続いて、



「次に刷るなら、

 絵本にしたいなあ」


という気持ちがむくむくと

膨らんできました。



でも、


長年出版社に勤めて、

本の形態に適した

印刷所さん探しや合見積、

ブックデザインや用紙の選定、

本の原価計算などをしていたので、


上製本(ハードカバー)の絵本となると

何部刷れば、原価割れせず、

でも買い求めやすい単価になるかな、

自費出版だと発注や在庫管理や

送付の手間がかかるなあ…、

すずのケアに専念するために

会社辞めたのになあ…、


やっぱり

絵本の自費出版は

厳しいなあ💦


となかなか踏み出せずにいました。




流通経路を確保してもらえる

自費出版を扱っている出版社

絵本の原稿募集やコンクールをしている

出版社で刷ればなんとかなるかな❓と

ネットで調べ始めましたが、


市町の図書館や学校図書への

流通に強い、絵本専門の出版社でないと、

必要としてくださっている方の手に

渡らないかも、と思ったこと、


絵を担当してくれた葉苗さんに

相談したときも、やはり

絵本専門の出版社さんがいいですよ

おっしゃっていたことから、


絵本を多く出している出版社に

連絡してみようと思い、

いくつかホームページを眺めていました。


すると、

発達障害がテーマの絵本を

いくつか出版されている

岩崎書店さんのホームページ

「作品の持ち込み」というメニューを

見つけたのです。



そのときふと、


「そう言えば去年、

 自費出版とは思えないですね❗️って

 褒めてくださった絵本の編集さんって

 どこの出版社さんだったんだろう❓

 そこなら持ち込みやすいかなあ。

 相談に乗ってもらえないかなあ」


と思い立ち、

葉苗さんにそのときの編集さんの連絡先を

教えていただきました。


すると、褒めてくださったのはまさに、

岩崎書店の編集担当さんだったのです❣️



作品の持ち込みは受けていない

という出版社さんが多いですよね💦


岩崎書店さんも「作品の持ち込み」

のウェブページには

「現在は、受付を停止しています」

という記載があったのですが、ダメ元で

その編集担当さんに直接メールしてみました。



メールするとすぐに返信があり、

2017年の4月上旬、

話を聞きに来てくださいましたお願い



この紙芝居を絵本にできないかと

手製本したコピーを見てもらいながら

相談すると、


「企画会議に出します。

 これなら通ると思います。

 もしうちでダメでも、

 他の絵本の出版社さんで通りますよ❗️」


と言ってくださったのですお願い




↓手製本のコピー。大人向けの絵本にと、

 紙芝居くらいかそれより小さい判型で

 するといいかなあと妄想していました😅


 正方形バージョン。





↓横長バージョン。




「次の企画会議に出しますので、

 1〜2カ月お待ちください。

 もしダメだったら、

 他の出版社さんに相談できるように、

 すぐ電話しますね


と言ってくださいました爆笑




1週間を過ぎた頃、

電話が鳴りました…



あちゃー、電話だあ、

ダメだったかあ〜😓


と思ったら、



「企画通りました❗️

 来年の発刊計画に入れることになりました。

 早くお知らせしたくてお電話しました〜」


という内容だったのです😃✨❗️❗️❗️



かくして、

出版社さんに相談してから

ひと月足らずで

自費出版ではなく商業出版

(企画が通って出版社が商品として出版するもの)

されることが決まりましたお願い



絵本の制作は、

企画、検討、編集会議、営業会議、

何度も会議で差し戻しになったり、

絵を描く期間も長かったり、

監修があるものはその期間もあり、

絵と文を合わせてレイアウトして校正して…

通常は何年もかかることが多いので、


キツネにつままれたような

気持ちでしたでした🦊



発刊は2018年1月だったので、

出版社さんに相談してから9カ月ほど

絵本にしていただけたのでした💖



人生の運をすべて使い果たしちゃった❗️

というくらいうれしかったですお願い



長くなりました💦


次は制作中のエピソードをお話します。





つづく


↓次は、監修のこと。

竹山美奈子『『すずちゃんののうみそ』が絵本になるまで③監修』商業出版が決まってからは、通常、原稿も絵も、持ち込んだままということはあまりないらしく、企画・構成の再検討リライト絵の描き直し出版社の校閲・校正監修(必要に応…リンクameblo.jp