輪の支援について】


講演でお話している

私が保護者として心がけている、

支援者さんにもお願いしたい

支援のかたち、

「輪の支援」のことをお話します。



今の日本では、

発達障害を専門的に診て支援してくれる

医療機関や民間の療育機関は少なく、


有名で知識や経験が豊富な児童精神科医

の先生やセラピストの先生に

診察・指導してもらえるのは、

都会の限られた地域だけではないでしょうか。



一生リハビリ(作業療法・言語聴覚療法)

が必要だと感じる

最重度知的障害のあるすずでも、


特別支援学校に入学すると、

「リハビリの必要なし」と

医師に言われてしまい、

(実際は、必要はあるけど受け入れられる枠がないので、

 支援計画に必要なしと書かれるのだと思っていますが

 未就学児さんのために枠を空けないとね、と

 小学校に上がると多くの人が身を引くのです)


そんなわけで、

今も私が住む地域は(日本では多くの市町が⁈)

自閉症スペクトラム(発達障害)に関して

医療難民、リハビリ・療育難民です。



それでも12年間、


すずと私たち親が笑顔で

毎日を過ごすことができているのは、


(涙を流す日もストレスフルな日も

 もちろんありますが😅)



すごい専門家に

日常的に相談できなくても、


基礎知識と、

すごいマインド(知ろう、学ぼうとする心)

を持った


小児科の先生、

学校の先生、

療育やデイの先生が、


日常的に、

親と一緒になって

悩んだり、

試したり、

失敗したり、

また挑戦したり

してくれているからだと思います。




医療・教育・福祉の専門家

わが子の専門家である親が、


本人を囲んで輪になって

それぞれの角度から、

支援する

「輪の支援」

のおかげです。



よくメディアで目にするような

「学校側」「家庭側」

と、本人を挟んで分かれてしまう、

「線の支援」

ではなく。


医師が一番偉いのでもなく、

学校が一番でもなく、

親が一番でもなく、


同じ高さで違う角度から、

アイデアを出し合う支援。



ありがたいことに、

すずの支援は、


療育保育園と公立保育園とOT、STの先生、

学校と放課後デイサービスの先生との

連絡帳や送迎時のお話で、


相談事、問題行動の原因の予測、

対処法のアイデア、成功談や失敗談などを

日々共有させていただいて、


「輪の支援」を実現

していただいています。



問題行動を

別の好ましい行動に置き換えるべく

あれこれ試しても、家では

効き目がなくへこたれることも

多々あります。


そんなとき、

学校の先生やデイの先生が、


「こちらでも様子を見て

 いろいろ試してみますね」


と言ってくださり、

よいアイデアで

問題行動が回避できたとき、

褒められて喜ぶすずを見たときの

うれしさ。


あー、親だけでは

育ててこれなかったなあと

感謝の気持ちが込み上げてくるのです。




親ですら、自分の子の特性を把握して

常にうまく対応できるわけではないです。


ちょっと家事をしている隙に

ケガをさせてしまったり、

うまく対応できなかったり。

万能ではないのです。


支援者さんも

万能でなくてもいいと思うのです。


どんな専門家さんも

はじめは、知識や経験を

これから蓄えていく新人さんですし、


ベテランの方は、

だからこそ

先入観を持ってしまうこともあるし、

新しい知識を更新しなくてはならない

こともあります。


そもそも、

人間誰しも相性や気分がありますから、

いつでも、どんなタイプの子にも

完璧に対応できる万能な人

なんてめったにいない

と思うのです。



親も先生も、

ともに悩み、

アイデアを出し合い、

一緒に失敗し、


試行錯誤しながら支援する、

チーム

になっていただけたら

うれしいなあといつも思っています。



私もすずも安心できる場を

作ってくださっている

チームメンバーのみなさま、


いつも本当に

ありがとうございます🙏💖



障害のある人の多くは、

生まれ育った地域で生きて行きます。


中等部、高等部、社会でも、

輪の支援が続くように、


私も親として、チームメンバーとして、

修行して行きます❣️





↓大好きな写真です。


 公立保育園年少さん(2回目の2歳児クラス)

 のときの1枚。

 保育園の先生にぴたっとくっついて座る、

 安心しきったすずの背中💖


 親や家庭以外に、安心できる人や場があるのは

 本当にありがたいです😌






↓「輪の支援」の実現にとても重要な

 「保育所等訪問支援」利用についてはこちら

竹山美奈子『【カコすず⑱】保育園所等訪問支援は今も利用』2歳から通った公立保育園に4年間、すずも親も楽しく通えたのは、保育園の先生方の配慮・工夫もちろんのこと、↓保育園でしていただいた配慮竹山美奈子『【カコすず⑰】…リンクameblo.jp