第60話 人生経験論4 『言霊(ことだま)』 | 鈴鈑工業のブログ

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板金屋さんの一喜一憂

『言霊(ことだま)』


という単語を一度は聞いたこと


があると思います。



「言葉には魂が宿る」


みたいな意味合いで使われることが多い。


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会社生活においても、


「言霊」は、


とても大切なテーマだと感じています。


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良くも悪くも、


魂(想い)がこもった言葉が飛び交うので


あれば、まだマシなのですが、


この時代、


「魂のない言葉」


が、かなりの比率で蔓延している感じです。


そしてこれは、かなりタチが悪いです。

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じゃあ、「魂のない言葉」とは?


例えるならば、


「飛び道具」



言葉は、相手を「癒し、励ます」こともできますが、


「武器」にもなります。



相手に深いダメージを与え、


何年もの間、傷を残すことさえあります。



それを意識し、コントロールしながら、


また、相手のことを考えて選択しながら、


言葉を武器にする分には良いのですが、


「飛び道具」のように、


投げっぱなしで相手に傷を負わせるのは、


本当に恐ろしいことです。


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言葉の槍で突いたり、


言葉の剣で切りつければ、


切りつけた側にも「感触」が残ります。



ですが、


言葉を「飛び道具」として使用し、


遠くから撃ち抜くと、


相手を傷つけた感触も、


相手の悲痛さも、


記憶に残りません。



そう、攻撃した側は、


いずれ、「忘れてしまう」のです。



なのに傷ついた側は、


痛みも、苦しみも、傷跡も残ります。


貫かれれば時間が解決する場合も


ありますが、その飛び道具が、


体内(心)に残ったままになると悲惨です。



最悪の事態になると、


攻撃した者に対し「恨み、辛み」を


持ち続けるかもしれません。


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「軽い発言(魂の無い言葉)」の存在は、


この社会の中で、今に始まったことではない


のですが、最近の傾向では、


相手が傷を負っても、


言葉を発した側が「攻撃意識を持っていない」


というケースが多々あります。


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『口は災いのもと』


なんていうことわざがあるように、


実は昔からこの問題って、解決されてないのかも


しれませんね。


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こんなテーマを書いている私も、


若い頃は、「言葉」を振り回していました・・・。



今振り返れば、


「自己防衛」


のための、言葉の乱射だったように思えます。



自分を「正当化」するため、


自分を「良く見せる」ため、


自分を「強く見せる」ため。



これらを成功させるには、


結果、言葉の武器による犠牲者を


出さなければならなかったのです・・・。



「人を引き寄せたい!」


という願いからやった言動で、


「人が離れていく」


という現実を経験しました。



それからは、


なるべく言葉を選ぶように努力してますし、


相手を攻撃する時も、


飛び道具ではなく、


コブシでなぐる


気持ちで、覚悟を決めて攻撃します。


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それからというもの、


攻撃した時の言葉は、


憶えています。


なぐると自分の手も痛いので、


その痛みを憶えています。


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言葉に想いをこめれば、


「忘れない」、


そう、キモに命じていきたいです。




- 結 -