さぁ、どうしたものか・・・。
にゃんこ先生に病気があるとわかった
からって、また、工場に戻したりしたら、
それこそ凍死させるようなもの・・・。
うちは「多頭飼い」だから、
感染は怖いし・・・。
なんとか安全に共存できる方法がないか、
調べまくるしかない
調べた結果・・・。
犬⇔猫の間での感染はなし
猫同士の感染も血液が触れ合わなければ、
舐め合いとかは大丈夫
他の猫にエイズワクチンを毎年接種させれば
基本的に大丈夫
と、いう情報を得た
ただ、感染してしまっているにゃんこ先生には、
ワクチンもできないし、治療の手立てはない・・・。
うちで飼う=「最期を見取る覚悟」
となる。
「手を出したからには、絶対に投げ出さない」
が、心情だし、
命あるものを飼うなら、いずれは「最期を見取る」
のだから、冷静に考えれば特別なことじゃない
家族とも話し合い、
こうして、にゃんこ先生は我が家へ。
病院で処方された薬は、
口内炎の炎症を止める抗生物質と、
点鼻薬、耳の薬など。
エイズに感染はしているけど、
発病はしていないので、
なるべく痛みが無く食事をして欲しい
その想いのみ・・・。
とりあえずは、ゲージで他の動物達とは隔離。
「これから先は、せめて、雨風をしのいで、
ご飯に困らず、ゆっくり時間を掛けて余生を
過ごすんだぞ!」
そう話しかける。
そして・・・。
・・・
・・・
・・・
・・・
月日は流れ、2010年。
生きてますっ !
工場の横で出会ってから、もうすぐ2年。
もちろん治るわけではないので、
丸々太ることは難しいですが、
毎日、必死に痛みをこらえて食べてます!
どんなに痛くても、食べることを諦めません!
「まだ生きたい!」
という気持ちが、ヒシヒシ伝わってきます。
残った歯からの予測で、
推定年齢は現在 9歳前後。
老猫の域であることに間違いありませんが、
心が安らぎます。
名前もにゃんこ先生から、
「楓(かえで)」と改名しました。
ここまでの2年間の生活の中で、
楓の生き様から、色々学びました。
どんだけ苦しくても生きるために食べる!
生きるために寝る!
ただただ必死に「生きる」姿だけを見せ続けて
くれます・・・。
たまに、段ボールに入れると・・・、
「ムっ」とした表情にもなりますが、
まだまだ、
喜怒哀楽を出せるんだよ!っと教えてくれてる
ように思えます。
何かの巡り会わせで鈴鈑で出会い、
何かの巡り会わせで我が家へ来た、楓。
続きますように・・・。
- Fin -