たまに、何の前触れもなく急に嫌な感が襲ってきて、ソワソワしてしまうことがある。嵐の前の静けさとでもいうか、落ち着かない。
得体の知れない恐怖に押し潰されそうになりつつも、身構えてしまう。
必ずといってよい程、その感はいつも当たってしまう。
決まって、良いことではないことだけは分かっている。
先日の朝もそうだった。
普段道理、職場へ向かう。特段、後回しにしたい仕事もなければ、人間関係にも問題ない。軽やかに足が進んでるはずだった。
しかし、職場に近付けば近づくほど、何か嫌な気配を感じる。
何か分からない。
ともかく、ソワソワする。
チャイムがなると同時に、課長が滑り込みセーフで出勤。普段はこんなことはない。
まもなく、課長の口から出た言葉に皆、絶句。
職場内の訃報のお知らせでした。
夫婦共々知っているし、奥さまの療養は知っていたものの、病名は隠されていた。突然のことで…絶句。
同世代としては、かなりの衝撃を受けました。
いずれ訪れる死。
まだまだ先だと思っている人が多いが、目に見えないタイムリミットは着々と迫っている。そして、歳を重ねるごとに残された時間は短くなっていく事に、人は疎くなってしまう。
まだまだ…と過信してしまうところが、人にはどうしてもあるところが難点。
今日が最後かもしれないと、1日を大切に過ごさなくてはいけないと痛感した日でもあった。
大切な人との別れほど、不幸はない。
生かされている私たちは、言葉の意味の深さを重く受け止めないといけないと思うし、日々、覚悟と心の準備が必要になってくるだろう。
幼い我が子を残して旅立った彼女の無念は計り知れないだろう。奥さまのご冥福をお祈りします。