幸福とは何か。
改めて言われると難しい問題である。
朝起きて洗面室で顔を洗っているときにふと考えてしまった。
ドイツの哲学者カントは『実践理性批判』の中で「幸福であることは、
全ての理性的な、しかしながら有限な存在者の必然的な要求である」
と主張している。
要するに、みんな幸福になりたいのである。
ファンネルは『幸福論』の中で、「幸福とは、そのまま変わらないで
ほしい状態である」と定義している。
通常、そのような状態は永続しないものであると考える。
シラーが言うように、まさに「幸福には翼がある。それをつないで
おくことはむつかしい」のである。
むしろ、幸福という概念を考えずに生きた方がいいのかもしれない。
ジョン・スチアート・ミルも『自叙伝』の中で、「幸福をうる唯一の道は、
幸福ということを忘れ、それ以外の目的を人生の目的とするところに
ある」と主張している。
私は今、洗面室で顔を洗っており、
家があり、電気があり、水があり、両手がある状態である。
あまりにも自然で考えたこともな かったが、
私は今、とても幸福だと思った。
以上