私の職場は奇跡が定期的に起きる。定期的に起きる時点で奇跡ではなくなるが、世間一般では奇跡的なことが私たちの周りで起こる。


この最近も発語がかなり遅れていた子供たちが話し出した。もちろん単語レベルだが私たちも保護者もかなり厳しいと感じていた子供たちが。


で、いつも思うがビフォーアフターのように過去の状態を撮影しておけば良かったとなるが後の祭り。これは残念だが、アフターを予想しているようではそのプレッシャーが子供たちに伝わり発育を遅らせてしまう。何とも歯がゆい。


さて、その発語が増えだした子供と話していて目から鱗の学びが得られた。先ほども述べたが単語レベルでその語彙も全く多いとは言えないが、自分の伝えたいことを的確に持っている数少ない言葉で伝えてくれる。


文章でなくても単語だけでもこんなに意思疎通ができるものなのか?


で、これを英語に置き換えて考えてみる。自分の持っている数少ない最低レベルの単語一言で彼のように言いたいことを伝えてみることをイメージしてみると。


だんだん慣れてくると本当に単語ひと言でも伝えられることが沢山あるんだなと気づかされる。もちろん幼稚な会話にはなるが、英会話というものから一気にハードルが下がり話しやすくなる。


基本的に自分の意思を伝えるので主語は不要。一人称の会話が基本。となれば対象になるものごとか行動を伝えれば良い。つまり目的語か動詞か形容詞があればほとんど伝わる。両方あればより完璧に近くなるが、一言でも十分伝わる。


きっとネイティブスピーカーも1歳から2歳くらいにかけてはこんな感じなのだろう。


だったら私たちも幼稚な会話から始めれば良いんだね。


本当に学びが深い経験だった。トレーニング方法もリスニングやシャドーイングは一旦於いておいて、様々なシチュエーションをシミュレートしてそこで最もふさわしいできるだけ簡単な言葉を探すようにしている。


やっと自分のヴォキャブラリが増えてきたように思える。


いつも思うが、子供は私の大切な先生。子供たちを観察すると本当に沢山学べる。本当にありがたい仕事ですね。