時々TVにも出てくる車いすダンサーの奈佐さん、もう10年くらいの付き合いのある友達なんです。

先日彼の友人たちと鈴鹿サーキットへ。SSP(サイドスタンドプロジェクト)のイベントのボランティアとして参加してきました。

このプロジェクト、身体障害者(主に車いす生活している人が対象)がモーターバイクを体験できる取り組みを行っている。当日用意されたクルマはクラッチ(左レバー)付近に油圧のボタンを取り付けて左手でシフトチェンジができる装置が付けられており、足で操作せずにギアを変えられる。またフットレストはレース用自転車のペダルに取り替えられ、ブーツを固定できるようになっている。一応右のフットブレーキは効いているが、ほとんどのライダーはフロントブレーキのみの操作で運転。ゆくゆくは右レバーで全後輪のブレーキができるといいように思うが。

もちろん足が固定されているので一人で停止することができない。また人によるが単車にまたがるにも移乗に3人から4人の手がかかる。なので公道で、というのは技術的にまだまだ先かもしれないが、ライダーさんたちは生涯車に跨ることはないだろうと諦めていた人たちがほとんどで、乗れた喜びがこちらにも伝わってくる。

元々はFBで奈佐さんがもう一回バイクに乗りたいと呟いてたのを私が見つけたことから始まった。彼も10代の頃はスズカに通い詰めていたライダーだったとのこと。ネットでこのサイドスタンドプロジェクトを私が見つけて奈佐さんに伝えたところ、直ぐに連絡を取って繋がったらしい。

で、このプロジェクトの先にはもう一つの課題があるみたい。日本の道交法では車いす生活になると二輪の免許が失効するのだとか。つまり、技術的に二輪自動車を運転できても公道を走ることはできないらしい。

技術的問題も法規的問題もまだまだ。

でもね、身体的には健常者の私達だけがこの喜びを独占するのは忍びない。この喜びをシェアできるなら色々と手伝いたいな。

プロジェクトの話しだと最近は視覚障害者からの問い合わせも増えてるらしい。先日も一人、全盲の若者が参加していた。父親とタンデム走行の経験があるみたいで興味を持ったみたい。

このイベントであのスズカのピットやホームストレートにも立てたし、下半身不随のプロライダー青木拓磨さんやその他有名な人にも沢山会えた。

私はスピードなんか全く興味のない自然派のツーラー、キャンパーだが、同じ二輪を愛する一人としてこれからもこのSSPを応援していこうと思っています。