最近何故かスージーさんと呼ばれる機会が多い。これは音楽を中心にしていた頃の私の過去のニックネーム。最近音楽関係の友人などに合う機会が多かったので彼らは私をそう呼ぶ。


そんな活動の中から最近はデビュー当時の松田聖子の作曲法について色々調べている。松田聖子の楽曲って圧倒的にメジャーキー(長調)が多い。


対して、数年前には中森明菜の楽曲を題材にしていたことがあるが、彼女の楽曲は圧倒的にマイナーキー(短調)が多い。


彼女たちが活躍した80年代は歌謡曲の全盛期。毎年4枚のシングル版がコンスタントに発売される音楽産業のバブル期のような時代。楽曲も専門の作詞家、作曲家が歌い手の個性に合わせてどんどん新たなメロディーを生み出していた。


きっと当時の作曲家たちも二人の歌姫のキャラクターを活かそうとしたときに自然に上記のようなキーの構成になっていたのだと思う。


因みに音楽にあまり強くない人たちのためにメジャーとマイナーの印象の違いを解説。メジャーキーは明るめ、開放的、軽い、子供っぽい、的な印象で、マイナーは暗め閉鎖的、重い、大人びた、そんな印象というのが一般的。


松田聖子って陽気でキャピキャピしていてどんなに歳を重ねても健康的。対して中森明菜って少し影を感じさせる大人の色気がある。それらは歌詞の内容にも現れていて、おとぎ話の理想の世界観が漂う聖子の楽曲とは違う、男女の恋の駆け引きやその裏にある寂しさや悲しみのような印象の楽曲が多い。


そして、世間をそんなに知らない頃からそういった楽曲を毎日歌い続けることで言霊のように楽曲の魂が彼女たちに入り込んで人間形成がなされていったのかもしれない。まさにメジャーとマイナーの呪縛、そんな風に思える。


因みにマイナーの呪縛はわかりやすいと思うが、メジャーなイメージがつきまとうものは人前で明るい自分を演じ続けて本当の涙を心の中にしまい込む、PIERROTのような存在になり得やすい。道化師ならではの発想かもしれないけど、なかなかに辛いものだよ。


雑談はこれくらいにして、しばらくは聖子親衛隊になりきって楽しみたいと思います。