私はこれまで数千冊の本を読みました。知らないことを調べるのは大好きなので徹底的に調べます。おかげで知識量で褒められることが多くあります。


でも私自身は記憶に全く興味はなく、むしろ記憶量を常に減らしたいと考えています。知識は一定量以上蓄えられません。考えればわかることをいちいち記憶していてはメモリの無駄遣い。メモリを効率よく利用するためにごく簡単な記憶の再利用と考えるスピードの効率化、つまり常にパズルを解き続けられる思考力を養うようにしています。


記憶なんてスマホがあれば記憶しなくても一瞬で手に入れられる。高度情報化社会は記憶の価値を間違いなく暴落させていると思いませんか?


残念ながら私の周りでも多くの人が物事をたくさん知っている人が頭が良いと言うような記憶神話に囚われている。私には記憶をひけらかす人は最も頭の良くない人に思えるが。


因みに私は義務教育主教科全科目を一人で指導しているが、二次方程式の解の公式なんて記憶していない。その時導き出せば良いから。最も大切なことは、憶えているか覚えていないかではなく、忘れても大丈夫な状態、つまり公式の意味を理解しているかどうか。根本が理解できれば知識量、記憶量というのは大幅にダイエットできる。


知識量、記憶量のダイエットのために大切なことは理解力、ではあるが、理解力を高めるために私が最も大切にしているもの、それは経験値。本で知った情報をいくら熱心に説いても所詮は紙の上の知識。本人が経験したものに勝てるわけがない。


本当に残念だが、発達障害関連のセミナーなどでも肩書や知識量だけをひけらかして開いている人が実に多い。それが人気だったりもする。知識神話に囚われている人がそれだけ多いことの裏返しだろう。まあそんなことをいくら繰り返しても所詮は…なのに。


近年は当事者活動なども活発化してきているが、知識だけをひけらかす当事者講師なんてのも増殖中のようである。


まあ、私は一歩違うところから静観させていただきましょうか?