つい先日『避難弱者』という言葉をSNSで見かけた。近年では災害避難場所で発達障害者が問題となることなどもあり、セミナーなども開催されているようである。今回は発達障害、精神障害に限ってのトラブル回避法などの備えを考えてみる。
現在、丁度台風による警告が発令中の中更新している。一旦災害が起こり多くの人々が集まる避難場所ではすべての人がストレスを抱えるだろう。もともとストレスへの耐性が低い発達障害、精神疾患者たちにとっては耐え難い場所であることは安易に想像がつく。
だからといって周りに自分の思い通りにしてもらうというような配慮の求め方は如何なものだろう?皆それぞれに不安を抱え苛立っているだろう。そのような中で自分だけ特別扱いを求めるものがいるとトラブルになるのは当たり前。
国や自治体は災害に対しての備えを促していることは皆存じているだろう。であれば普段から避難所に行くかもしれない備えの中に自分の必要なものを用意しておけば良いのではないだろうか?
私はアウトドアが好きだがSUVで乗り付けてリッチなギアで楽しむようなオートキャンプなど絶対にしない。私にとってのアウトドアは災害への備えそのものである。日本では3日ほどで最低限の救援物資は凡そ届く。それまでなんとか凌ぐための防災予行演習の一環としてアウトドアを楽しんでいる。
避難所はプライベートがないし体育館など硬い床で寝るのが一般的なようだ。私なら避難所にテントとシュラフとマットの基本3点セットを持ち込む。体育館内に一人用テントを建てればプライベートは確保できるし床の硬さは幾分軽減できる。周りがうるさければ建物の外にテントを張ることもできる。普段からテント生活を経験しておけば初めての場所でも難なく眠れる。欧米では災害避難でテントが支給されることも多いらしい。アウトドアはグッズの準備とともに心の準備もできる。
更にアウトドアを多く経験することで精神疾患を和らげるトレーニングにもなる。普段から不安を多く経験すれば自信も芽生える。
これは何度も述べてきたことだが、配慮というものは社会が成熟し余裕ができて初めて可能になると考えたほうが良い。皆が今日明日を生きるか死ぬかのような時に誰が進んで他人に配慮するだろう?よほど心にも体力にも余裕ある者でない限り応えてくれるわけはないだろう。
配慮はしてもらって当たり前のものでなく、してもらって感謝すべきもの。当たり前に配慮を求めるのでなくできる備えを始めたほうが周りとの関係は良好になることでしょう。