これまで福祉の現場を見てきてがっかりする事の連続だったが、彼らはいったい何を学んでいるのだろうか?そう思うことが頻繁にある。
どこの職場も職員研修はやっているだろう。それ以前にサービス管理等は実務者研修を終えたものばかり。これまで初任者研修の教科書の内容を説明してきたが、それさえもただの知識化していたり、更には頭の片隅にさえ残っていない者も多数存在する。
過去に支援計画を手伝ったことがあったが、聞き取り30分、計画作成10分で終えた。その内容は一字一句違わずファイルに落とし込まれていた。何故そんな仕事ができるのか?いや、私にとっては簡単なこと。利用者を日頃から見ていれば確認作業だけ。10分で済ませようと思えば可能だが、一人の尊厳ある人間を前に失礼ではないだろうか?
これまで自助会での経験を踏まえればこれくらいは簡単。現在はそれを福祉の授業と照らせ合わせているだけ。全く内容は同じ。介護分野はともかく、障害福祉のページは見るだけで全て覚えるまでもない。
さて、過去に自立支援の3ステップについて述べたが、実践した人はいるだろうか?もしいれば違和感を感じなかっただろうか?自己選択しようとしない、自己決定できない、そうなれば勿論遂行も不可能。それを無理矢理やらせても、その時点で自立支援ではない。
ではどうすれば自己選択、自己決定できるようになるのか?
答えは非常に簡単。できないものは人生に明確な目標を持てていないから。しんどさから逃げたい、楽になりたい、これは逃避であって目標ではない。
例えばスポーツ選手になりたい子供は苦しいトレーニングにも必死に向き合うだろう。人生にしっかりした目標があれば自己で自身の人生を選択決定できる。
マズローの自己実現欲求の5段階、これを知らない福祉職員は己を恥じた方がよい。今すぐググって学びなさい。
利用者にとっての自己実現欲求は何なのか?そしてその人はどの段階で躓いているのか?日常会話のなかにヒントは沢山ある。日頃から情報収集しておけばモニタリングは確認作業だけで済む。それ以上にモニタリングという空間では本音を隠す利用者も多い。
しかし、多くはこのモニタリングさえできないであろう。そのメカニズムを簡単に紐解く。
登山経験のない者が富士山に上るものにアドバイスを遅れるだろうか?自己実現欲求も己が5段階目の自己実現欲求を満たせないものが、躓いている利用者の段階を見抜けるだろうか?
このブログで最高の福祉とは見ておくだけ、更には支援者自身が人生を楽しむこと、そう何度も伝えてきたが、この項目からも同じことが言える。
さかいハッタツ友の会の一つのテーマにより理解ある支援者を育てる、というものがあるが、初任者研修を受けたものがしっかりと業務に活かせられれば私たちの活動も不要になるだろう。
本当に溜め息がとまらない。
さて、私はようやく時間に余裕ができだした。しっかり準備して、自己実現を高めようと思います。