私がこれまで読んだ書籍4000冊超、残念なことだがごく僅かな本のみが私の手元に残っている。そんな私の血肉となった書籍を紹介してみようと思います。

 

初回は『裸のフクシマ』

 

MBS『突ガバ』『夜クネ』などを手がけたプロデューサーの岩崎宏さんの大学講義の助手を務めていた時期があるのですが、彼からあるとき頂いたたくさんの本の中にこの一冊が含まれていた。基本的に報道や制作ヤラセとか、そんな本をたくさんいただいたが、その中で際立って心に突き刺さったのがこの一冊。

 

『裸のフクシマ』はたまたま福島第一原発の住んでいた著者のたくきよしみつさんが地震、津波から原発事故、その後の補償問題などの一連を一住民として目の当たりにしたものをレポートされたもの。文章に鋭さが随所に見られ、報道記者が書いたのかと思うほどの迫力がある。

 

事故後の菅内閣が迷走したのは周知の事実だろうが、その裏側で何があったのかを細かく述べられている。また、その後東電の補償が大きな社会問題となったが、その裏側で少しでも多くの補償を勝ち取ろうとする東電と住民との駆け引きがあったことなど、本当に赤裸々に綴られている。

 

噂では、国も東電も住民も敵に回してしまったことにより書店で販売ができなくなったと聞いたことがある。切れ味が鋭すぎたのかもしれない(岩崎さんに感謝)。この本がネットで売られているのを見て紹介したくなった。

 

その後、FBでたくきさんの名前を見つけてメッセージを出して友達承認してもらい、本のことも少しはなせたのだが、もともと音楽家であるたくきさんがこのブログでの私の音楽の話にも興味を持ってもらえたりもできた。

 

真実は見方によって変わるものかもしれないが、この本に書かれていることも一つの真実として目を通してもらいたい。

裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす [ たくき よしみつ ]

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