Kさんは作文を作るのがうまい!

 

うーん、、、何かとげのあるような表現。何か、ないものを捏造しているみたいな…。

 

実は私、学生時代は語学は超苦手。読書大嫌い。夏休みの読書感想文を書いた記憶がない。そんな私が、子供の夏休みの読書感想文の指導、実際に数日前にやった。

 

彼はタイプ的に私に似ていて、計算が速く、パズルなんかも大好きな理系少年。案の定、国語や特に文を書くのが苦手。今回も最初は手を焼きました。自分の中で苦手意識が強すぎて、できないと思い込んでいたみたい。

 

いろいろ手を焼いた挙句に文章の構成を作っていって、それに沿って書くように指導。しかし、何も思い浮かばないから無理だ、の一点張り。

 

そこで、今度はそこの聞き取り調査。何故その本を読もうと思ったのか?どんな部分に興味を持ったのか?何故興味を持てたのか?

 

そうすれば、今度は逆に読み終えてからの感想。読む前と同じか違うか?どんな部分が違ったか?それをどんな風に思ったか?ある程度聞き取れればOK。

 

その二つの間にあらすじを挟めばよい。あらすじは本の背表紙なんかに書いてある。丸写しはばれるから自分の言葉で時折感想を挟み込みながら…

 

そうしていると、1時間の間に進むは進む、超苦手だった彼が、自分でも不思議なくらいに、嘘みたいに書ける。

 

周りからはマジックのような賞賛を受けた。たしかに本人もマジックにかかった感覚のよう。しかし、いつもの如く、これにもしっかりとした概念、方法が根底に存在する。

 

それは取材力。記者が文章を書く際に、かならず下調べと取材を行う。その取材方法を今回の彼に当てはめて、私が取材し、文の構成を立ててキーワードを挿入し、最後の仕上げのところだけを本人に返した、そう言う経緯なんです。

 

文章力の高い人は語彙力が多かったり、独特な言い回しや慣用表現をよく知っていると思われがちだが、太平洋戦争後の日本語はどんどん簡素化され、今はどれだけ解りやすい言葉で深い内容を伝えるかという流れに傾いてきている。語彙力や慣用表現などなくても中身さえあればよい。その中身を作るのが下調べと取材、まあ同じ意味合いですが。

 

特に、感想文といわれるものは感想、つまり自分の主観だから何を書いても構わない。感じることを文字にすればよい。ただ、その経緯を説明しなければ相手には伝わらないだろうから、そこは必要なだけ。

 

実際に文章を全く苦手としていた私が放送構成を作る中から編み出した方法そのもので、今回はそれを小学生に解りやすく説明したものです。私自身も子供の頃にこんな風に説明してくれる先生がいて欲しかったと自分自身で焼きもち焼いてしまいます。

 

なので、作文がうまいなんて表現を慎んでもらいたい。あくまで取材力、日頃から人や物を見る目を養っている成果なのです。あとは構成力かな。

 

まあ今日はちょっとネタばらししたけど、一度試してみて!これだけでうまくいけば苦労ないけど。