昨日お会いした方から一緒に演奏しようと声をかけられました。バンドと言うより、サークルでみんなで一緒に演奏する的なそんな感じのお申し出。過去の私ならその瞬間にお断りしてました。人前で演奏するのはリスクだから。

 

でも何か軽い気持ちでYesって言えた、今回は。

 

私の経歴の一つにスタジオミュージシャンというのがある。過去に作曲やCM音楽の制作と言うことを少しやってた。著作権だって一曲だけど持っている。『土曜日の天使たち』と言うタイトルで、当時のミュージシャンネームの『すーじー』でJASRACではなく、e-licenseという団体で管理されている。そう言えばここ数年印税が入ってこないな、ある一定金額になるまでプールされるみたいで、私のとこには当分着そうにないな。

 

さてさて、スタジオミュージシャンになる以前、20代の後半頃からLiveBarみたいなところをどんどん梯子してチョコチョコってお金を貰ってた頃から、自称プロミュージシャンとして活動していた私。その頃から楽器、演奏、こういうものはメシのタネ。八百屋さんに大根がたくさんあるから一本どうぞ、てな事にはならないでしょ。なので『ちょっと1曲弾いてもらえません?』みたいなのに目くじら立てて怒ってた、30代は。安易に演奏してよくない評判なんかが立つと死活問題、それに勿体つけたほうがビジネスとしては格が上がる。

 

そんな訳で、私にとって音楽って仕事だった。だから到底楽しめるものじゃなかった。でも今回声をかけてもらえて何か楽しめそうな気がした。だから素直になれたのだと思う。

 

『音楽ってすごいパワーですよね!!』て言われても正直解らない。確かにそれでお金になるのだからそれなりの価値があるのだろう。でも売ってた私自身が解っていない。私の生活の中にお金を払ってまで手に入れたい音楽は社会人になる頃には消えていた。

 

また、子供の頃からロクな音楽教育も受けず、専門学校にも通わず、全くの独学だけで叩き上げてきたから正直なところ自信なんか全然なかった。でもそんな姿を見せると全てが崩れ去るのが簡単にイメージできたから、ずっと自分を偽って生きてきた。

 

道化を始めてから適当に演奏して、間違ったらそれがウケたり、だいぶんと肩の力が抜けてきた。だけど心を裸にするのはやっぱり怖かった。全てをさらけ出すのが道化なのに、なのに出せない自分が存在した。

 

そんな自分をさらけ出す、そんな良い機会をもらえたような気がしています。今日はね。

 

最近は一応毎日ピアノは弾いています。人前で演奏できるレベルではないけど。でもギターもハーモニカも全然演奏できるレベルじゃない。あ、一応スタジオミュージシャン時代はギターとハーモニカやってました。楽器オンリーでもマルチな私。

 

今回は、こんな状態でも構わずいくつもりです。ヘタクソ上等、今の自分の等身大で、音楽の楽しさを少しは感じてみたい、そんな風に感じています。