私の友人にずっと母親から虐待を受けて育ったものがいます。それがトラウマなんでしょうが、怒られることに極度に怯えて、その反動で攻撃的な態度をとってしまう自分によく落ち込む姿を見ます。
別の友人で、支配欲の強い妻に時々悩んでいる人がいます。妻が癇癪を起こさないように神経を尖らせながら、時々疲れてしまっているようです。
ハッタツ自助会での悩みも、上司や親からの叱責に執拗に怯え、人間関係を破綻させているものを多く目にします。
そんなあなた、怒る人を放っておけないからしんどいんですよ。
そもそも瞬間湯沸かしの如く突然に怒鳴る人をなだめ続けるなんて無理なことです。癇癪を起こす人は自分の思い通りにならないことを受け入れられなくて力ずくでも思い通りにさせようという度量の小さい人間なんです。
言わば己の価値観を他人に押し付ける人なんです。
だから放っておけば勝手に自滅する。
それまで黙っておく、それが常套手段。
家族や友人なら黙って距離を開けておけば良い。上司なら、己のミスの反省は必要だが、上司の感情的な叱責に関しては聞いた振りだけして謝っておけば良い。そしてひたすら己の仕事に打ち込む。
癇癪を起こさせないように対応することは、その人の価値観の中で行動すること。そんなことしていればずっと要求値は上がる一方。
何度も言うけど、あなたが悪くて怒鳴られる訳じゃない、勝手に怒鳴りたいから怒鳴るだけ。
私自身もこの事に気づけて他人を叱責しなくなった。勿論注意は促すこともある。しかしそうしてからは私を怒鳴る上司はいなくなったし、私の注意を聞き入れる人が圧倒的に増えた。
過去に一度私を挑発的に怒鳴り散らした上司がいた。しかし、放っておいたらその上司は他の上司たちとも関係をどんどん悪化させ、皆が私を慕うようになってくれた。それから他の上司とは心が通うように理解し会えるようになった。そんでその癇癪上司は2ヶ月くらい後に去っていった。
ただし、放っておくことは嫌うことと異質です。嫌う行為は価値観の押し付けに抗う行為です。つまり、自分の価値観を押し付け返すことと同質です。余計に関係は悪化するでしょう。
グズっている赤ん坊を宥めるように、もしくは自分にとっては無関係などうでも良い人という位置付けで、決して嫌わず、かつ構わず。こうしていると勝手に癇癪さんは八方塞がりになっていきますよ。
因みに、最後に強いお灸を据えますが、他人の癇癪に怯える人のほとんどは、自分が気づかないところで癇癪を起こしているはずです。じゃないと他人の癇癪なんて笑いの種であっても怯えるものにはなりませんから。
まあ、怯えてしまう自身の心としっかり向き合わないと前には進まないでしょうね。