職場の後輩で猫背を直したいと言う人がいます。案の定、肩甲骨を見てみるとまったく立っていない、肋骨のピッ知りついちゃってました。
考えてみれば、猫は四足動物なので飼い猫であっても肩甲骨がはがれていないわけがない、つまり猫の背が丸まるのは猫背ではないはずなんです。
猫が背中を丸めるのは肩甲骨を立てて飛び跳ねようとしているときなど、身体能力を発揮するとき。人間の猫背は肩甲骨が肋骨に張り付いて体が動かなくなっている状態。全然違うんですね。
さてさて、私が身体と向き合いだして1年半、最初は肩甲骨にフォーカスしていたのですが、この夏からは肩甲骨を活かすためには腰の動きが、腰を活かすには股関節が、股関節を活かすためには膝が、膝を活かすには足首が…というふうにどんどん下方向に向かいました。
基本的には相撲の腰割と言うのをアレンジしていろいろ試していますが、自然と股割ができるようになりだしました。
日本人は特に股割がお好きなようで、股関節を広げるストレッチの本がごまんとあるようです。私も5年ほど前は股割りにあこがれて何度か身体を痛めてしまいました。そんなこともあって体幹やインナーマッスルに意識が行くようになりだしたのですが。
関取は皆股を完全に割れるようですが、どうやらそれは結果的なようですね。鉄砲や股割をやっていると自然に体幹が仕上がってきて股関節も柔らかくなるようです。それを無理やり股関節を広げてしまうと怪我に繋がってしまうようです。
因みに、何故肩甲骨と腰なのかというのがおぼろげながら理解できだしました。肩甲骨と腰が身体の支えなんですね。つり橋は川や運河を挟んで二本の支柱が橋と陸を支えているのですが、肩甲骨と腰がこの支柱の役割を果たしているんですね。二足歩行では解りづらいですが、四足歩行だとよくわかります。手の甲でも拳にあたる部分がこの支柱のようで、これが安定しだすと指先の力が強くなり、指先が器用になるだけでなく握力も強くなるようです。やはりマシンなど使わずともしっかり身体を理解するといろいろなことが可能になるようです。
そんなこんなで、昨日は後輩君の悩みから股新たな気づきを得ました。誠にありがたいことです。