さてさて、怒りの本質に入る前の前置きが長くなってしまいましたが、とても大切なことだったので時間をかけました。















初めてご覧になった方は是非少しさかのぼって読んでみてください。簡単に説明すると怒りは自分の中に現れるもので、自分の心の中だけで処理できるということについて述べています。















では、本題に入りましょう。『許せない気持ち』で悩んでいる人は多いでしょう。これまでのこうを読んでいただいた方は『許せない気持ち』=『自分の心の問題』と結びつけることができるでしょう。だからといって簡単に許せるものではないと感じているのではないでしょうか?















では、許せないシチュエーションを簡単にシミュレートして考えてみましょう。















人は誰しも言われたくない事柄があります。『頭が悪い』『運動神経が鈍い』『足が短い』などなど、いろいろあるでしょう。一言ではコンプレックスという言葉でまとめられると思います。『言われたくないこと』=『隠したい自分』『受け入れられない自分』と言い換えれるのではないでしょうか?















つまり、受け入れられない自分というのは受け入れることを迫られている、つまり自分自身が深層心理で認めていることではないでしょうか?















イチローや柔道の古賀稔彦、アンダースローの山田久志などのテレビでのインタビューを見ていると自身にみなぎっている容姿に圧倒されます。彼らのような人に『運動神経が鈍い』と言ってもきっと傷つくことはないでしょう。かれらは自分が優れていることを知っています。















隠したい自分は、自分自身が認めていることにほかなりません。亀田3兄弟はチャンピオンになる実力を持ちながら何故あのように強く見せたがるのでしょうか?きっと、弱い自分を認めたくないのではないでしょうか?きっと喧嘩をしても強いのだと思います。だってチャンピオンですから。だけど、きっと心の中には弱い自分のコンプレックスがあるのではないでしょうか?















以上のことから、言われて許せなくなるメカニズムが解りましたか?















私も自分が傷つくことを一つ一つ検証し、自分自身が自分を蔑んでいたことに気づいていきました。バカにされて腹が立つのは自分自身が馬鹿な自分を隠していたからです。自分を馬鹿にする心に気づき、自分を傷つける心を慰めていきました。こうすることで、バカにされることが怖くなくなりました。逆に人を小馬鹿にする人こそ自分の心の中に人を小馬鹿にしないといけない弱さがあることに気づきました。















こうやって考えていくと、やはり許せない気持ちは自分の中で生まれ、増長していくものであると理解できるのではないでしょうか?















怒りが発生する状況は他にもたくさんあるでしょう。しかしながら、許せない気持ちはおおよその場合で同じメカニズムで働きます。















みなさんも、許せない気持ちから自分を蔑んでいる自分自身に気づくと楽になっていくと思います。試してみてください。