我が塾では計算系の問題を得意とする者が多く、暗記力を試される問題に苦手意識を持っているようです。日本人は一般的に考える能力が低く、単純暗記を得意とする学生が多い傾向が非常に強いので、私は特異な環境にいるのでしょう。

私自身も暗記する学習に異常なまでのアレルギーがあり、学生時代は語学に特に苦しみました。そんな私も今や英語をレクチャーする身となりました。過去には放送原稿も手がけており、学生時代からは考えられないと自分で思います。

さて、私が語学や人文系に強くなったいきさつは別の機会として、どうすれば暗記の学習に強くなるのでしょう?私はいつも「イメージすること」「メカニズムを理解すること」の2点を強く指導しています。単純暗記にならず、何かと関連づけることで複合的に蜘蛛の巣のように記憶力が広がっていく、私自身が成長できた方法ですが、子供たちには上手く理解できないようです。そこで色々考えて思いついたことがあります。

記憶はかけ算の九九の様なもの

小学2年生たちは一生懸命九九を覚えます。きっと九九がどれほど大切なものか解っていないでしょう。やがて九九は日常での当たり前のツールとなってもはや記憶するものではなく使うものとなっていきます。

記憶することは今の彼らにとって点数に結びつくものであって、将来の自分に役立つとは想像できないのでしょう。ある意味仕方ありません。しかし、将来の彼らにとって必ず財産になることは間違いありません。上記の例をしつこく伝えることで少しずつ理解して貰えるように努力あるのみ、そんなところでしょうか?