今日は世界が変わる日かも知れません。現在9時23分、英国は18日になったばかり、夜があけるとスコットランドの住民投票が始まります。
大英帝国での独立運動は世界中の注目の的。スペインではバルセロナを含むカタロニア地方が金融不安に陥った時に独立を掲げたデモが行われ、カナダでは現在は下火ですが、モントリオールを含むケベック州が過去に独立に動いた経緯があります。現在情勢が不安定なウクライナではロシア語圏に暫定的な住民自治権を与えようとしています。
もし、スコットランドの独立が本格的となれば世界は大きく変わるでしょう。ウイグルやチベットなど中国での自治問題に大きな影響を与えるであろうし、周り回って大阪都構想が進展するかもしれません。残念ながら沖縄はそれほど敏感でないように思いますが。
さて、スコットランドが独立に動くとしても様々な問題を乗り越えなければなりません。メディアでは通貨問題を取り上げがちですが、私は積極的にユーロ導入に動くと思います。そうなれば通過統合に踏み切らなかった英国は大きな後悔となるでしょう。しかし、それを理由にイギリスが金融を締めてしまえばユーロ圏も打撃を被ります。そのように考えていくとスコットランド独立問題でもっとも得をするのはドイツのように思えます。昔からスコットランドはフランスと友好関係が深く、今回もフランスが独立を後押ししているとも見られていますが、安易にドイツの力を強めるのはフランスがもっとも懸念することでもあります。難しい舵取りをイギリス、フランスともに迫られている訳でしょう。
問題は通貨だけではなく、世界経済や安全保障など多岐にわたります。まさに世界が変わる日、遠い世界の話ではありません。