確か昨年だったと思います。先進国で40%もの農作物が無駄に廃棄されているとbbcが伝えました。こんな記事を読むと「食べ残し」「好き嫌い」といった話題になりがちですが、それ以上に出荷前に廃棄される作物がほとんどであると局は伝えていました。つまり、出荷規格に合わずに廃棄される作物が食べ残しの量を大きく上回るとのことです。
世界には多くの栄養不足で断たれる生命があります。地球の上で大きな矛盾が生じていると感じるのは私だけでしょうか?人間の豊かさとはいったい何なのでしょう?
人喰い鮫として知られるホオジロザメは絶滅の危機に瀕しています。獰猛という理由から多くが捕殺されています。他の鮫もスープの材料として捉えられ、船の燃料節約のために船上で鰭だけをむしり取られて捨てられます。当然鰭の無い魚は死んでいく以外にありません。
「可愛い」「美しい」と形容される生物は積極的に保護されますが、それが人間の真の豊かさと言えるでしょうか?大きな疑問を抱きます。私自身、オオムラサキの保護に携わっていますが、オオムラサキのみが豊かな自然など望んでいません。
真の豊かさとは、自然の恵みを受けながら自然を愛する人と自然の共生だと信じます。ある一部の人間もしくは人類だけに都合の良い自然などありえず、自然の一部としての私たちがこの星を豊かにすることこそ真の豊かさではないでしょうか?