昨年末に請願が棄却された谷山池問題、その後の保存会で今後の運動の方向性について議論がなされてきました。ここ間、保存会の内外での様々な議論と人間関係に、委員自身が悶々とした日々を過ごしたと思います。
方向性的には2極の意見があり、前回の請願の内容から一歩も退かないグループとより広く柔軟に運動しようと言うグループがあります。私は後者に属していました。ただ、私たちのグループも微妙に方法論に差がありましたが、それを尊重しあえてこその運動であるという意味での結束は強かったと思います。だから、強硬な意見の持ち主も尊重し、何とか合意点を見いだそうとしてきました。
しかしながら何度意見を交換しても議論は平行線のまま時間だけが過ぎ、その間にも売却の同意書が集まってきているようでした。
そんな中、皆がすっきりしないような状況のようですが、一定の方向性を導き出すことができました。分裂も覚悟していた人も多いと思われる中で良い判断ができたと思います。やはり重源上人によって導かれたという意識が皆に共通していたのでしょうか?
ただ、一言厳しく述べますが、客観的論理思考を持ったメンバーであれば1時間ほどでできる議論を数ヶ月かけてしまいました。高齢のメンバーが多いので仕方がないなどという言い訳はして良いものか?放送業界であれば60歳を越えていても柔軟で速断できる思考力を持った人はざらにいます。当保存会も藤原重夫氏をはじめ、切れる頭脳の持ち主はしっかり存在します。しかし、結果として周囲をやきもきさせてしまいました。このあたりに日本人のディベート力の弱さが見えてしまいます。まあ国会議員を見ていても9割はがっかりさんなので仕方ないかも知れませんが…
そう言えば今月の市の広報の特集は重源上人と雷井戸のお話でした。市民の方はぜひお読みくださいね。