底辺に生きる

去年の夏、紀伊半島を一人歩いて決めたことがあります。同じ道を一人歩いた空海に習い、底辺に生きることを決意しました。底辺といってもどこからどこまでがそうなのか、定義できる物ではもちろんないですが、自分なりにそう生きようと決めました。

空海だけではありません。鎌倉仏教の法然、親鸞、重源、国を越えてはガンジー、テレサ…、多くの先人に追いつけないことは分かり切っていますが、私なりに追いかけています。

去年からユニセフの活動にも協力していますが、世界中に私たちが想像もできない境遇を必死に生きている人たちがいることを、少し手を伸ばせば知ることができます。今日明日の食べ物に困っている人を助けたいという思いは誰にだってあるでしょう。

一方、残念に思うことがあります。私の周りでも、あれは食べれない、これは食べたくない、あの食品は危険だ、などの声が聞こえます。遺伝子組み替え食品は私も反対します。中国での食品が危険性が高いこともとても歯がゆく思っています。しかし、その場所の底辺に生きる人間に選択の余地はありません。お金で買える安全性は、お金持ちしか買えません。IGEが驚異の4000越えの数値を出す私は、アレルギーの出ない食品がほぼありません。唯一の救いは致命傷になる物が今のところないと言うことです。しかし、自らその選択肢を捨てようと決めました、底辺に生きる物の一人として。

私の意見に異を唱える人もいるでしょう。私の浅はかさを非難する声もあるでしょうが、私なりに底辺に生きていこうと思います。



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