私は時々正義の剣を抜いてしまう。権力とそれに付随する物を一刀両断する正義の剣は私の心の中でじっと黙っていてくれないときがある。しかし、その剣でさえ人を傷つけてしまう。傷つけられても当然だという人もいるが、私はそうは思えない。かといって誰かが一方的に傷つけられる姿から目を背けたくもない。自己を含む弱者防衛のために長い時間かかって手に入れた剣であるが、できれば手放したい。

今年から地元に長く受け継がれた池の保存活動に関わっていることは折にふれてきましたが、その中で一つの出会いがありました。彼はその左手に愛を宿して筆を握り、彼が描く画は多くに人の心に暖かさを思い出させてくれます。しかし、彼もまた強い正義の剣を持ち、弱者を見捨てません。

彼から多くのことを学ばせて貰っていますが、彼のような大きな愛が私には持てそうにありません。きっと私の心がその剣を必要としなくなったとき、違う世界が見えるのだと思いますが、今の私では当分先の話になりそうです。

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