有田の山の峠を越えた私が次に向うのは『みなべ』

梅林で有名な南紀の町、

ここで私はウミガメの産卵を見ようと思ったわけです。

 

しかし、ここにたどり着くまでがかなりの時間。

 

ほぼ3~4日ほど歩き続けました。

 

和歌山の地形は私が過去に住んでいた高知県南国や神戸と似ていて

 

海と山の距離が近い、

ずっと海岸線を歩けると思っていたら大間違いで、

峠を抜けて海に出たと思ったら峠道…

きっと自動車の普及でこのようになってしまったのでしょう。

機会があれば無理して海岸を歩いてみるのもいいかもしれません。

 

峠道を歩いていて気になることは、宿泊場所。

 

山の中でテントを張るのはかなりの勇気、というか道端に張る場所もなく

取敢えず開けた町か海岸が見つかるまで歩く毎日。

時には夜10時ごろまで歩いた日もありました。

 

そんな宿泊地でのエピソードをお話ししましょう。

 

 

まず広川町。

 

漁村あたりの公園で夕食を済ませ、

テントを張ろうと思ったのだが、やたらと蚊が多い、、

諦めて発とうとすると公園の片隅に何か大きな黒いものが…

灯りを手に進んでみてみるとそこにはSLが展示、本当にびっくり。

後に写真を撮り忘れたことに気づき後悔しました。


その後移動し、

役所近くに小さなニュータウンのような町を発見。

そしてその中心に大きな美しい公園。

そして、その正面に交番。

これは絶好のロケーション。

It's My Style

 

公園にはキャンプ禁止の張り紙があったけど無視。

 

ほとんどの公園やビーチでは同じようなことが書かれているが、

BBQなどのにおいやゴミ、騒ぐ人が多いことの苦情が原因らしく、

一人ひっそりと仮寝床を借りる人はほぼ黙認されるようです。

そもそも公園に寝泊りできない法律など条例で作らない限りありません。

どうどうと、交番に挨拶に行き泊りました。

 

日が前後するのですが、

 

下津漁港では地元の方に場所を聞くと、海岸の崎に公演があり、

終電を逃した人たちもよく泊っていく場所があるのだとか…

その場所に行ってみると、本当に美しい公園があり静かな一夜を過ごせました。

 

そして、なんとなく一晩過ごして感じたのですが、

 

過去にこの場所に来たことがあるのではないかと…

次の朝、その場所をいろいろと散策すると

私が小学生のとき所属していた野球チームの合宿で訪れたグランドだったような気が…

今はもうグランドではなく、その頃の面影はほとんど無いのですが、

ところどころにそれらしき名残が…

人間の記憶というのはすごいものです。

 

最後に、御坊では海岸線にある美しい公園を発見。

 

おそらく私がこれまで見た中で最も美しい公園。

地元のお年寄りたちも夕方に将棋などを楽しんでいた

とってもいい場所でした。

御坊は火力発電で栄えた裕福な町でこういったところにその余裕を感じます。


It's My Style  It's My Style



It's My Style

 

 

この公園でテントを張っていると、

 

 

近所のお年より夫婦が「野営ですか?」と声をかけてくれました。

旅の途中の怖い経験などいろいろ話すと、

「そんな怖いことあったんか?」「なんかあったら守ったるから家おいでや!」

なんと70歳を悠に越えるお年寄りに守ってもらえそうになりました。

心温かい人はどこにでもいるものです。

 

そんな経験をしながらの旅ですが、

 

御坊を越えるといつしか海岸線は荒波の太平洋。

ウミガメのみなべまでだんだん近くなってきました。