和歌山野宿旅は長くなりそうなので、カテゴリを分けました。
過去の記事はそちらからお読みください。
予想以上のアクセスがあるようで、驚いています。
やはり、誰もが一度は考えることかもしれません。
私の場合は一歩を踏み出すまでに数年かかってしまいましたが…
さて、陽がとっぷり暮れて、雑賀崎付近まで歩いた私は、
雑賀崎漁港(雑賀崎とは少し離れた場所です。)で、ひと休憩。
声をかけてくればおばあさんに聞くと、
漁師さんたちが使う水道もあるし、このあたりだったらテントが張れるよとのこと。
とりあえず、夕ご飯ということで、
持って行ったシングルバーナーに火をつけて、
リュックからインスタントラーメンを取り出す。
ここで、旅の間の食事について触れておきます。
何度もお話ししたように、空海が歩いた道を私自身も修行として歩いていたので、
できるだけ質素な食事を心がけました。
旅の間の荷物のことも考え、
また20キロもの荷物を持って店を探すことも容易でないところも考えられることから、
リュックの中にラーメン2袋と食パン、そしてはちみつを常に常備しました。
少しでも軽く、そして焦げるような暑さの中でも何とかやっていけるこの組み合わせは、
私の考えられる限りからひねり出されたものです。
ただ、FBにはちょっと恥ずかしかったのでそれらの画は出していません。
あしからず、
ラーメンを一つ食べ終わって、少しまだ食べ足りない私は
同じ味しかないが仕方なくもう一つのラーメンの袋を開けました。
そのときある気配を感じたのです。
思わず顔を上げたそこには、野良犬4匹が
美味しそうな匂いにつられて集まっている、
きっとおなかをすかせているのでしょう。
こんなところでいい匂いをさせている私の方が悪いのです。
しかし、相手がどう出てくるかわかりません。
ゆっくりゆっくりと近づく野良犬、
普段犬が大好きな私ですが、
身の危険を感じずにはいられません。
そこでとっさに出た私の一声
「がー!!!!」
もはやなんといったのか覚えていません。
声にもならない声で先制攻撃を仕掛ける私。
一か八かの大勝負、それも命を懸けて、
大げさかもしれませんが、
やはり後から考えると大げさだったのですが、
必死でした。
その甲斐あって野良犬たちは散々に散って行ってくれました。
あー、助かった
ようやく食事を終えることができました。
雑賀崎漁港は漁師町ならではの本当に穏やかな夜で、
何かしみじみさせられるものがありました。
子供のころの夜はこんなだったなー
なんて昔を思い出したり…
さあ、明日は雑賀崎から出発、
本当にしんみりとした少し寂しげな漁港の夜が更けていきました。
ここで朝を迎えた。