





鋼の魂と、近未来の出迎え
改札を抜けると、そこにはこの街のアイデンティティを象徴する光景が待っています。駅の構内に鎮座するのは、地元が生んだ世界的なロボットメーカー、安川電気によるおみくじロボットです。鋼の腕を滑らかに、かつ精密に動かしてボールをコントロールするその姿は、かつて「東洋一の工業地帯」と呼ばれた北九州の、今なお衰えない技術力と遊び心を伝えてくれます。
昭和の残り香、迷路のような商店街
アーケードの中に足を踏み入れると、そこは令和の時代に取り残されたかのような、温かい昭和の空間でした。「カムズ名店街」や「カムズ一番街」といった商店街が網の目のように広がり、まるで迷路を冒険しているようなワクワク感を抱かせてくれます。
ここでは、大手チェーン店よりも地元の個人店が主役です。軒先に色とりどりの花が並ぶ生花店、昼下がりから地元の人々が談笑するキッチンカー前の広場、そして迷路の奥深く、細い路地にひっそりと暖簾を掲げる居酒屋。そこには、再開発で失われつつある「人のぬくもり」が、今も確かに息づいています。
久の時と、最先端の利便性
住宅都市として、明日への胎動
かつては工場の社宅が立ち並び、労働者の街として栄えた黒崎は、今、新たな姿へと生まれ変わろうとしています。街の至るところで、20階建てを越えるような高層マンションの建設が進んでいます。
夕暮れ時、再び駅前のデッキに立つと、立ち並ぶビル群の向こうに沈む夕日が、かつての工業都市の煙突の代わりに、建設中のクレーンを照らし出していました。
そのすべてが、この「副都心」の衝撃的な都会度と、尽きることのない魅力を作り上げているのです。[1] 時代がどれほど移り変わっても、黒崎の街には、歩くたびに新しい発見と、変わらない「人のぬくもり」が待っています。
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