事実なら、抗体が出来ないのか?
中国の複数のメディアによりますと、内陸部の四川省成都で、新型コロナウイルスに感染した患者が病院で治療を受けて退院後、10日目になって改めてウイルス検査を受けたところ陽性反応が確認されたケースがあったということです。
病院側は中国の保健当局のガイドラインにしたがって、症状が改善した患者に対して2度のウイルス検査を行ったところ、いずれも陰性だったことなどから今月10日に退院を認めたとしています。
その後、この患者は自宅で隔離された状態で過ごし、本人も家族も外出はしていなかったということです。
中国では患者に対し、退院後も定期的に検査を受けるよう求めていて、この患者は19日受けた再検査で、陽性反応が再び確認されたということです。
天然痘ウイルスなどは、一度罹って回復すれば、同じタイプのウイルスに対しては抗体が出来て、罹らなくなるなるものです。
インフルエンザに関しては変異が早いので、次のシーズンには少しだけ異なるタイプが出てくるので、またかかってしまいますが。
しかし一度陰性になった人が、わずか一週間余りの期間で陽性反応が再び出たという事は、他のウイルス性の病原体と、性質が異なるという事かもしれません。
いくらインフルエンザのように変異が早かったとしても、そこまで短期間で抗体が働かない変異をするとは、(常識的には)考えにくい話です。
可能性としては、こういう事があるかもしれません。
1.常識を外れるほど変異が早く、抗体が働かない
2.新型コロナウイルス(COVID-19・媚度19)は、免疫反応を失わせる性質がある
3.この患者は、免疫反応が出ないほど、消耗している
4.『陰性』とでた前回検査がずさんで、ウイルスが潜んでいるのを見逃した
医療の専門家なら、他の可能性を提示されるかもしれませんが、大方の可能性は、この範囲でしょう。
ウイルス検査自体がずさんだった場合以外は、どの可能性であっても、恐ろしいですね。
とにかく臨床例を積み上げて、早く新型コロナウイルス(COVID-19・媚度19)の性質をつかむ努力を押し進めるしか、なさそうです。