各国の駐日大使、福島原発『トリチウム水』の海洋または大気中放出方針に批判せず
福島第一原子力発電所に、たまり続けるトリチウムなどを含む水の処分について、海か大気中への放出が現実的だとする案を、各国の大使館関係者に説明し、全体として批判などはなかったと報告を受けたと、菅官房長官が記者会見で発表したと報じられました。
(リンク切れの際は、注目記事1125参照)
当然の反応でしょう。
何しろ原発を持つ国々は、原発稼働中に出る排水を、日常的に海洋や河川、湖水等に排出していますから。
『日本にだけ排出を認めない』とは、言えませんね。
福島第一原子力発電所でたまり続けている「トリチウム水」は、実のところただの水であることは、以前の記事で説明した通りです。
ウランやプルトニウム他、高レベルで放射線を出す物質を除去し、浄化後の排水中に、自然界の水の割合より高めにトリチウムを水分子の中に含んでいるだけのものです。
だから海水などと混ぜて、安全基準レベル以下にトリチウムを含む割合を下げれば、安全性に問題が出る可能性は、まずないはずです。
そして原発を運用する国々は、この方法でずっと原発排水を自然界に放出しています。
長いところで70年以上経過していますが、その間原発が立地している地域で顕著な放射能レベルが上がっているという事実はありません。
長年各国が実施して安全に問題が生じなかった処分方法に、感情論で反対しているとしか思えない、自称市民団体と、自分のことを棚に上げているお隣の国
原発の管理をしている人たちが、そのやり方から逸脱しない限り、安全上の問題が生じることは、まずないでしょう。
反対する人たちの意見を聞くと、そういう科学的な根拠を全く示さず、よく訳の分からない主張を繰り返す人たちが多いですね。
現に反対派の主張を報じられていましたが、こういう主張をする人がいるから、むしろ風評被害を生むと思うのですが。
(リンク切れの際は、注目記事1096参照)
お隣の国もそうですが、自分の国の原発では福島第一原発にたまった「トリチウム水」の100倍以上を海洋放出していると安倍総理に指摘されていたのに、日本だけ『危険だ』と煽るのですから、意図的に風評被害を広げようとしているとしか、思えませんね。
(リンク切れの際は、注目記事979参照)
だから韓国大使も強く出られなかったと見えて、『全体として批判などはなかった』のでしょうね。
福島原発の100倍以上『トリチウム水』を排出した国で、放射能レベルは上がったのか?
それでも日本だけ危険だとする根拠は、どこにあるのか?
それでも「トリチウム水」の排出に反対する人には、こう問いかければいいと思います。
福島第一原発から出たトリチウム水をすべて海などに排出しても、韓国の原発が出した量の100分の1以下だ。
世界中の原発が、同じようにトリチウム水を排出している。
世界の原発立地周辺地域で、原発排水によって、放射能レベルが以前より顕著に高くなったという事実はない。
日本だけが危険だという主張は、どこに根拠があるのか、具体的数字を出して示すべきだ。
日本が危険だというのなら、世界中も危ないのか?
日本だけが危険だというのなら、誰にでもわかるデータを出せ。
根拠を示さない反対論は、何も生み出さず、風評被害を生むだけです。
「トリチウム水」の排出反対論者は、感情論で押し通そうとせず、万人が納得できる根拠を示すべきでしょう。
それをしないで根拠を示さず、ただ『いつ放射能障害が出るか分からないから、危険だ』としか言わないから、福島の人たちは苦しめられ続けるのです。
完全に『不安煽り商法』ですね。
そういう卑怯な論法は、やめていただきたいですね。
そしてそれを発言した人に、『危険だという根拠を、きちんと数字を示して教えて欲しい』と、皆が問いただすようにしていくべきです。
未来のことは誰もが確定的に言えないのを悪用して不安を煽る卑怯な論理に、私たちも振り回されないように心がけていきましょう。
そうすれば放射能問題だけでなく、様々な『不安煽り商法』に騙されなくなるでしょう。