日韓GSOMIAの更新期限前後に日本海を飛行した、米B-52爆撃機
日本のメディアでは報じている様子がないのですが、韓国の報道(ハングル)では、日韓GSOMIAの更新期限(11月23日午前0時)の前後の時間帯に、アメリカのB-52爆撃機がはるばるグアムから飛来し、航空自衛隊のF-15Jに伴われて日本海に入り、日本の防空識別圏に沿うように飛行、津軽海峡付近から太平洋に出て南下、帰投していたようです。
(リンク切れの際は、注目記事932参照)
民間航空の追跡サイトエアクラフトスポット(Aircraft Spots)による、B-52の飛行経路
実はB―52が日本海にやってきたのは今回だけでなく、その約1か月前の10月25日にも飛来していたことが、報道されていました。
日韓GSOMIAの更新期日直前のアメリカの行動については、先日来、何度も記事をアップしていますので、詳細には繰り返しませんが、アメリカが本気で日韓GSOMIAの破棄阻止に全力を挙げていたことが、良く分かる行動の数々でした。
アメリカが韓国に伝えたメッセージは何か?
それを踏まえて更新期限直前に飛行した意味を考えれば、どういうことが導き出せるか?
実際にはこの時すでにアメリカの要求に屈し、韓国がGSOMIAの破棄通告※の凍結を通告し、破棄通告が取り消されたことは、米軍内に周知されていたはずです。
米軍がそれを知らずに行動していたという事は、まずあり得ません。
※実質は日本の恩情により、破棄通告がなかったものとして自動更新扱いにした。
本来なら破棄通告の時点で、条約更新扱いが出来ることはおかしい。
やるなら一から新規条約を締結しなおすのが、筋。
それなのに、条約更新時間前後に、日本の防空識別圏周囲を添うように、しかも航空自衛隊のF15Jに伴われての飛行。
それも核兵器を搭載できる爆撃機によって。
これでアメリカが伝えたかった韓国へのメッセージは、恐らくこうだと思います。
アメリカは日本と韓国のどちらかを取るかの選択を迫られたら、韓国を切り捨て、日本を取る。
韓国が日本やアメリカに仇名す行為に及ぶならば、核兵器で報復、韓国を原野に返すことも、辞さない。
そういう事態が生じたときに、日本とアメリカは一心同体となって、韓国を潰す。
そして裏でその糸を引いている国にも、同じ運命を味合わせることになるだろう。
今回だけは(GSOMIAを)破棄しなかったから脅すだけで済ませるが、次に恩情はない。覚悟をしておけ。
そういうメッセージを送る意図がなければ、わざわざグアムからはるばるB-52などを持ち出さず、戦闘機での編隊飛行でも良かったはずです。
単なる威嚇なら、爆弾満載のFA18やF22かF15Eあたりでも良かったはずですから。
普通同盟国には見せないような激しい怒りを韓国にぶつけていたアメリカ
ここまで念を入れて韓国に威嚇したのは、それだけアメリカの怒りが本物だったという事です。
そしてそこまであからさまな事をしないと、コリアンはそれに気づかないからでしょう。
以前の記事でも触れましたが、10月後半から11月中旬にかけて、相次いでアメリカの政府高官や軍幹部が訪韓して、韓国の説得に当たっていました。
こちらの報道で、いつ、誰が訪韓したかが紹介されていますが、その報道の言葉を借りるなら、『ラッシュアワー並み』の韓国訪問ぶりだったのです。
そのようなことは、アメリカの外交史上でも、そうなかったのではないでしょうか?
日米開戦前や、日米貿易摩擦の時の記録を見ても、そこまで要人が訪日した記録(あるいは日本の外交官が訪米した記録)は、見受けられません。
そして期限直前の11月18~20日に、韓国の国家安保室の次長がアメリカに呼びつけられていたそうですが、その席上でアメリカの外交担当官が声を荒げて、GSOMIA破棄が米国の安全保障に重大な脅威を与えると警告、直ちに政策転換するよう強く求めたというのです。
日本の対米政策責任者が発言した言葉によると、アメリカが同盟国相手に怒りを露わにしたことはこの10年間で初めてだというのですから、余程韓国の行動が、アメリカの逆鱗に触れていたことが良く分かります。
韓国の国力では分不相応なバランサー外交
韓国は結局、筋の通らない行動になってしまいましたね。
土台、周辺国のすべてが韓国の国力を越える国々ばかりに囲まれて、誤った戦略による外交展開をするから、こうなるのです。
アメリカにつくのなら、シナや北朝鮮、そしてロシアに必要以上に接近、あるいは融和姿勢をするべきではなかったのです。
逆にそれらの国々と行動を共にする決心をしたのなら、日米と完全に手を切り、報復を受ける覚悟で行動すべきでした。
両方にいい顔をしようとするのなら、もっと国力がないと無理だという事に、気づくべきだったのです。
日本はそれが出来ていますが、それは日本がないと、どちらの陣営もやっていけないような経済力や技術力があるからです。
それは東日本大震災で多くの工場がストップした時に世界各国で日本製部品が入手できないために、自動車産業を始め、世界各国の工場がストップしてしまったことで、証明されています。
あるいは逆に、シナがレアメタルの供給を事実上止めたことがありましたが、それで日本が打撃を受けるどころか、逆に代替手段を日本に取られてしまって、かえってシナに打撃が返ってきたと言う事例もあるように、日本を無下にする行動が、自国に打撃が来る状況になっているのが今の情勢なのです。
Jの法則が、国際情勢を左右している
それを分析すると、以下のような事が言えると思いますので、それを私は「Jの法則」と名付け、以前に公開したことがあります。
【Jの法則】
1.日本と友好関係を築いた国は、発展に向かう
2.日本と敵対、あるいは非友好的になれば、その国は衰退に向かう
3.日本と組んだ国は、軍事的、あるいは経済的な勝者となる。
ただし日本がコリアンと組んでいる時は、この限りでない
自然法則とまでは言えませんが、ここ数十年の世界情勢を見ると、ほぼこれに沿った形になっています。
第一法則と第二法則は、ASEANの勃興、ソ連を始めとする東欧諸国の崩壊、ごく最近までのミャンマーの迷走を見れば、明らかです。
シナがソ連崩壊に巻き込まれなかったのも、日本との良好な関係があったから、難を逃れられたといえると思います。
ベトナムが開放政策にかじを切って日本と関係が深くなってから急発展を遂げているのも、そうですね。
フィリピンが他のASEAN諸国に比べ発展が遅れ気味なのも、だいぶ長らく反日的態度を取ってきた時期が長かったことが影響したと見るなら、納得できる話です。
逆に韓国がこのところ迷走しているのも、第二法則が働いているからと見られます。
北朝鮮が発展しないままいるのも、この法則が冷徹に働いていると見るべきなのでしょう。
ただコリアンの貧乏神ぶりは強烈で、戦前のように日本と組んでいる場合、この法則は上手く働かないようです。
それがこの法則に但し書きがつく理由です。
(ただし戦前の国際情勢を見ると、ケースバイケースの面も一部見受けられます)
そのようなポジションにつかない限り、韓国の外交戦略、韓国の言葉で言えば、『バランサー外交』は、実現できないのです。
はっきり言えば、韓国は己の実力を弁えず、分不相応な事をしているから、このような事態になったのです。
本来韓国がとるべきだった、外交戦略とは?
韓国程度の国力では、どこか強国の庇護下か同盟を組むことで、安全保障を図るしかないのです、本来なら。
それをこのように、あっちにフラフラ、こっちにフラフラしているようでは、イソップ物語のコウモリの逸話のように、両陣営から疎まれ、村八分状態に陥るだけです。
いや、現にそうなっていますね。
このままでは世界中からフルボッコにされるだけですね。
自業自得ですが。
既にシナは在韓シナ大使に『米国が韓国本土に中国向けの戦略兵器を配備した場合、いかなる悪い結果がもたらされるか、皆さんも想像できるはずだ』と、警告されていると報じられています。
早くもシナ側から、警告を受けていますね。
アメリカか、あるいはシナか。
どちらかに頭を下げ、生贄の羊を差し出し、三跪九叩頭の礼で許しを請うて、その後その陣営に全面的に従い、異論を一切言わないくらいの覚悟で仕えないと、この先、生き残れないでしょうね。
その位、米中双方ともに激怒させています。
今のままの態度では、真剣に韓国を守ってやろうと、どちらも思いません。
自分に都合のいい部分だけ利用されるだけですね。
そこに韓国の意思が反映されることは、まずないでしょう。
まあ日本としては、彼らが生き残ろうとそうであるまいと、迷惑をかけてこなければどうでもいいのですが。