寛容な移民受け入れも、限界に。
(NHKWEB 2018年6月30日 6時48分)
ドイツのメルケル首相は29日、ギリシャとスペインからドイツに入国した難民や移民を送り返すことで両国と合意したことを明らかにしました。ドイツでは、難民の受け入れをめぐって連立政権の中で対立が激化し、政権が崩壊するおそれも指摘されていましたが、EU=ヨーロッパ連合の首脳会議を含めた一連の合意によって、危機はひとまず回避されるという見方が強まっています。
EUの首脳会議に出席していたメルケル首相は29日、中東などからギリシャやスペインに入り、その後ドイツに入国した難民や移民を送り返すことで両国と合意したことを明らかにしました。
ドイツでは、連立与党の1つで難民の受け入れに厳しい「キリスト教社会同盟」の党首を務めるゼーホーファー内相とメルケル首相が対立し、会議の結果次第では、連立政権が崩壊するおそれも指摘されていました。
しかし、「キリスト教社会同盟」の幹部からは、EUの首脳会議で難民か移民かを審査する施設の設置を検討することなどで合意したことと、今回、両国と合意したことを評価する声が出ていて、危機はひとまず回避されるという見方が強まっています。
EUでいまやただ一国、公式に移民受け入れに寛容な政策を維持していたドイツが、ついに移民受け入れを拒否する政策に転換したようです。
こうなるのは時間の問題だったと、誰しも思っていた事でしょう。
どの国でも、国家を傾ける、あるいは国のあり方を揺らがせるような存在は、排除するものですから。