普通なら一方的要求が通ると思う方が間違いだと思うが。
(NHKWEB 2018年2月25日 6時58分)
アメリカのトランプ政権が見直しを求めている、NAFTA=北米自由貿易協定の再交渉の7回目の会合が25日からメキシコで始まります。これまでの交渉では、日本企業への影響が大きい自動車分野の関税をめぐって打開策が見いだせないままで、目標としている来月中の合意は、不透明な状況となっています。
NAFTAの再交渉の7回目の会合は、25日から9日間の日程でメキシコの首都、メキシコシティーで始まります。
これまでの交渉では、メキシコに進出している日本企業への影響が大きい、自動車分野の関税をゼロにする条件をめぐって、アメリカ製の部品を50%以上使うべきだとする要求に、カナダやメキシコが反発して、打開策が見いだせないままとなっています。
このため、去年の年末までの合意をいったん先送りし、新たな目標としている来月中の合意の目標も不透明な状況となっています。
ただ、合意の目標をさらに先延ばしにした場合、ことし7月にはメキシコで大統領選挙、11月にはアメリカで議会の中間選挙を控え、各国とも譲歩が難しくなることも予想されます。
こうした状況で、離脱をちらつかせながら、協定の大幅な見直しを求めてきたトランプ政権が、厳しい主張を貫き通すのか、妥協点を探る姿勢に転じるのか、交渉の行方が注目されます。
そりゃあメキシコやカナダが反発するのは、当たり前です。
今まで事実上無関税でアメリカに輸出できたものが、関税をかけられることになったら、反発するでしょう。
関税がかけられることになれば、コスト高を嫌ってメキシコやカナダに進出している外国系企業がアメリカなどに流出する恐れが出てきます。
もちろんトランプ政権の狙いはまさにここですが、それだけに自国の利益を大きく損なわれかねない協定の変更は、両国ともできるだけ避けたいことでしょう。
トランプ大統領が『TPPに復帰するかも…』と言っているのも、NAFTAでの交渉がうまくいかないことも影響しているのでしょう。
TPPの行方にも影響するこの交渉。
日本に直接関係はないものですが、注視はしておいたほうがよさそうです。