斎藤光正監督 捜査網その35 | スザリーナ・ジョリーのブログ

斎藤光正監督 捜査網その35

斎藤光正監督を勝手に解説

大江戸捜査網」でテキストとするのは

第3シリーズ第71話「音次郎 撃たれる」です

その17回目!まだまだ全然終わらない…


今回はワザと同じカット割りで見せる妙技を紹介します



拝領した懐刀を返上して隠密同心を抜ける覚悟の胡蝶

カット変わって川面に揺らぐ行燈の明かりが

心の揺らぎを表現

いちいち画面演出が上品な斎藤監督


その川面を見つめる胡蝶

この間に、返上した懐刀や

まだ目が覚めない音次郎の顔が

フラッシュカットでバンバン挿入される

憂いの胡蝶(イイ!)


それを遠くから見守る十蔵の旦那!!

イカしてるぜ!


一方、松平定信は黒幕と思われる実弟を呼び出して

問いただす

定信『重明、誠にいつわりだと申すのか?』

松坂『謀反などと、一体誰がそのような事を』


しらを切る松坂備中守

画面配置は何故か松坂の方が上位の右側

つまり攻め手ということになる

画面左側の定信は受け手

つまり騙される側(弱い立場)

何という計算された配置!


定信『身に覚えがないと言うならそれで良い』と念押し


カット変わって

同じ構図で今度は

松坂の位置に内藤勘解由

弟からの聞き取りを内藤に報告するというシーン

直前の松坂とのシーンと全く同じ構図が

大胆なカット割り!

見ているこっちは、いつの間に入れ替わった?と

戸惑うような編集!

おそらく、騙されている弱い立場の定信が左側で

絶対の自信を持つ内藤が右側で

攻めの立場を表していると思える

しかし…


定信『重明は身に覚えが無いと申しておる

   誰かが儂と重明を仲違いさせようとしておると、笑っておったわ』


内藤『殿!…』

定信『もう良い!その方の言葉、聞く耳もたん!』


胡蝶の言っていた通りになってしまった

定信が下がってしまい、取り残される内藤の空虚さよ…

この↓ポツネン感 寂しげなライティングが良い

ナレーションで

それから勘解由は定信に聞き入れてもらうまで

帰らずに何日も居座った

この廊下の寒々しいライティングが最高!



この涙を浮かべているような

絶妙な表情!内藤様!

これぞ、隠密同心の命を預かる上司!

演じる中村竹弥の迫力ある武士顔が良い

実は歌舞伎出身でテレビが生んだ時代劇スターの第一号と言われている


この内藤勘解由は毎回出演は無く

たまに出てくるので

レア感も相待って重厚感あふれるキャラで

私もリアタイ時に内藤様が出ると当たり回と思ったものです


十蔵の旦那のイカしてるムーブ

次回もあります


つづく