心もまもる女性のための護身術
WEN-DO
参加者の声③


「イヤだったこと」って
なぜか、記憶に残ります。

時間が経てば、
わすれるだろうとか
思い出さなくなるだろうと
期待するのですが、

不思議なほど、
イヤになるほど、
鮮やかに残っています。

そして、
突然、その記憶が襲いかかり、
わたしを苦しめます。

いわゆる
「フラッシュバック」
です。

なぜ
「フラッシュバック」
が起きるのか?

いやな記憶は
・自分に降りかかった事実
・湧き上がったその時の感情

この事実と感情という
二つの間が
乖離してしまうのです。

そのため「記憶」として
整理してしまうことが
出来なくなってしまうのです。

「乖離」してしまうのは、

起きた事実が辛すぎて
起きた事実が怖すぎて
起きた事実を信じたくなくて

「起きたことは思い違いである。」
と自分に言い聞かせようとします。

しかし、「起きた事実」は、
自分のカラダに感覚として刻まれています。

そして、心にも刻まれています。

感情もわき上がっています。

しかし、
自分のココロを守るために
人は、時として
「否定」
する事を選びます。
「否認」
とも言います。

「起きた事実を、起きていない」
と、思い込むこと、
信じる事で、
何とか自分のココロとカラダを
生かそうとするのです。

ところが、
否定した事実は、
心の中で、
認めてもらう時を待っています。

そして、本来の
わたしの性格に
「起きた事実を
なかったことにしたい自分」
を組み込んでいきます。

自分の中にある
認めたくない自分を
見ない振りをしていても、

「わたしはここにいるよ。」
「わたし、辛かったんだよ。」
「でも、がんばったんだよ。」

ってずっと、叫んでいます。

その声は、どれだけ耳を塞いでも
心に届きます。

WEN-DOでは、

どんなに自分にとって
いやなことでも、
つらいことでも、
なかったことにしたいことでも、

傷を受けた貴女には
何の責任もないことを
何度も伝えて行きます。

いやな思いをさせる人が
100%悪いのです。

経験させられた人が
辛い思いをずっと背負わされることは
間違っています。

まずは、
事実が起きた時の
「感情」
をありのままに認め
聴いてもらうことから始めます。

感情を否定せずに
受け容れてもらう事を
何度も何度も繰り返すと、

起きた事実と
感情がつながります。

この二つがつながると
「記憶」として整理され、
やたらとフラッシュバックが
襲いかかることが
なくなってきます。

💓たとえば、
ディズニーランドに行って
とても楽しい時間を過ごしたとしたら、
その時の事を思い出すと
わくわくした感情とか、
ウキウキした感情とか、
「その時の気持ち」
も一緒に湧き上がってくると思います。

そして、その話が終われば、
また記憶としてしまうことが出来ます。

「記憶」は
思い出したいときに思い出し、
その時の感情を味わい、
終わったら、またしまうことが出来ます。

しまえない感情に振り回されるのは、
とても辛いことです。

日常生活の中に
フラッシュバックが襲ってくると
人間関係にも
社会生活にも
不自由が事が起りやすくなります。

💓どんな「暴力」を受けたとしても、
その時に取った行動は全て正しいのです。

だから、今、生きているのです。
一つでも間違っていたら、
ここでであうこともありません。

ただ、取った行動が自分にとって
好ましくないと思っているとき
フラッシュバックに悩まされることがあります。

子ども時代に、
母親の再婚相手から性的虐待を受け続けていたわたしは、
何の抵抗も出来ず、
口止めされたことで、恐怖で誰かに相談する事も出来ませんでした。

11歳なりの幼い言葉で
「おとうさんがいやらしい」
と言うのが精一杯でした。

実母も、同居していた祖母(母の母親)も、二階の部屋でなにが起きているか知っていました。

だから、祖母は
小さなカギをわたしの部屋のドアに着けたのです。
男の力ですぐに壊れました。

だから、母親は、大きな足音を立てて、階段を昇ってきたのです。

「わたしが昇るまでに、明子のカラダから離れて!!」
という思いを込めて、階段を踏みしめていたのです。

誰も助けてくれない環境であったことに気づいた時、
わたしはさらなる絶望に落ちました。

ただ、「やった奴が100%悪い」
という知識がわたしを支えました。

WEN-DOインストラクターとして、
性教育プロデューサーとして
性被害からの立ち直りの難しさを
誰よりも知っていることは、
大きな強みであると感じています。