この前、懐かしい「トロッコ問題」という言葉を聞いた。

詳細はWIKIにあるので、そちらを参照してもらうとして、これに2択で答えないとならないとすると

「あなたは5人を救うために1人を犠牲にしますか?」のYES/NOになってしまう。

トロッコの軌道を変えなければ5人死ぬが、目の前の分岐器を倒すだけで5人は救える。

代わりに切り替えた先には一人いて、それが死ぬ。

また、一人を自分が殺すという事実を最悪の事態とすると、「何もせずに、その場から逃げると当事者ではなくなる。悪いのはトロッコなのだ。」という考えもできる。

実は、これには全員救う方法があるのだが、選択肢としては与えられていない。

 

将来AIにより人命優先でどちらかを殺さないとならないとき、AIは与えられた2択でしか判断しないから、全員救うというオプションにたどり着くことは絶対に無い。なので、自動運転などというものに最後まで任せるのはお馬鹿さんな人類ということになる。ターミネーターのロボットたちが「人類を絶滅させる」という選択をしたのは「地球を救う」にはそれしかないとAIで判断したのかもしれない。

 

ところで、メディアの正義漢諸氏は、仮に5人を救った場合、その彼を称えるだろうか?

ほぼ95%の確率で、連中は5人を救った人に人殺しの汚名をたたきつけて、唾を吐きかける。「どうしてお前は、彼を殺したんだ!!」と大騒ぎ、週刊誌もTVも連日騒ぎ立て、大衆はお茶の間で、パソコンの前で、スマホ握りしめて、言いたい放題に"正義のミカタ"に化ける。

では、彼が行動しなかった場合は、5人死んだわけだが、この手のバカ連中は、今度は「トロッコを放置した奴の管理責任だ」とか、「連絡をしなかったトロッコ会社が悪い」等々、騒ぐので、愚民たちに叩かれることはない。5倍も死んだ割には、この手の連中には面白くない普通のニュースになってしまい、本来,ただの野次馬でしかない彼ら(コメンテーターというらしいが)は、最悪、不幸な事故で片付けてしまうことだろう。

 

話を戻すと、正義と命は、頭を使わないと全部を守れない。

安直に”5人を救うべきだ”という方には、犠牲になる一人が「あなたの子供だったら」という条件を追加するだけで「人の判断の不完全さ」を理解できることだろう。しかし、不完全だからこそ導かれる解もある。

この手の問題はコンピューターの得意な〇×問題にしてしまうと本来救えたものも救えなくなるという例にもなろう。

 

別の2択問題:

転売マスク、高いですね。実際。

ASKULのサイトを見ると今は昔の懐かしい価格のマスクが出ていた。

300円で50枚入り。なんだ、日本では買えるんじゃないか・・・と思ったらアセアセ

最後に「注文できません」とあった。

それだけでなく、ほかのマスクも全部こんな感じで、値段の高いマスクも例外ではない

こんな”高い”(という人が多いのでそう言っておくが)マスクでも

 

ではアマゾンの転売屋からでも買ったほうがいいのかとなるが、

(酷いですね、つい2週間前はまだまだ良心的な状態でしたが、今週はますますひどくなっている)

先ほどの2択問題。

もし、転売屋から買うと味を締めて事あるごとに買い占めては転売する。

また、その手の話を聞いた愚民は今度は自分も設けてやろうとばかりに買い占めるから、段々ひどくなっていく。

誰も買わなければ、自分で使うしかないわけで転売屋は困るかもしれないが、自分も家族も病気で死んでしまう。

あなたは、転売マスクを買いますか? YES/NOニヤリ

 

日本の今週の状況は、インドネシアからみると酷くて、転売マスク以外は在庫が無いようにも見える。

「いくら高くても正規店から買おう」と思っても買えない。

予想通り、昔のタマゴッチ状態になったのだが、あれは別になくても困るものでもなかった。

インドネシアは一応在庫はあるからまだ買える。高くてもよければ。

ほぼ全員転売屋の国なので、需給のバランスでもともとの値段からは高い。

日本の様に「50枚入り300円です、でも配送料9000円です」見たいなことはない。

はなっから詐欺か、はなっから転売。(といっても卸問屋がそもそも転売でしょ。日本の場合)

2500円で50枚入り。

 

ここでまた、2択問題。

A) 大して美味しくもない"コピールアック(50g)7500円"を、インドネシア土産げに買いますか?それとも

B) "マスクを3箱7500円"をお土産に持って帰りますか? A/B

実は、今週末日本に行かねばらないのだが、

下手な美味しくもないインドネシアンチョコレートや本当は何なのか怪しいコピールアックを持って帰って気味悪がられるよりは、これはありではないかとふと思った。

いつも日本行は空っぽのスーツケース、スペースは一杯。

 

先の2択の回答の、3択目にならないだろうか?日本の転売屋は喜ばせない、でも家族も死なないという全員救う方法が見つかる。

インドネシアなので、ぼったくりのコピールアック屋が困ろうと、転売屋が多少甘い汁を吸おうとどうでもいい。

ちなみに、マスクしてもコロナウィルスには気休め程度です。

私にとって深刻なのは日本で始まりつつある花粉症!!!ど~してくれる??

花粉症もマスクは気休め程度ですが・・・Orz

 

他にも迫られている二択が私にはある。

これに毎日悩まされている。 

チカランの信号機にはいつも4~10歳くらいの子供が、信号待ちの車に"お金をくれ"と寄ってくる。見た目健康で、一家そろって乞食の家族らしい。結構乞食業は儲かるから(ちょっと計算すればわかる話)やめられなくなる。

 

この子供を本当にかわいいと思うか、哀れだと思う場合(かわいいので連れて帰って生活や教育を与えてやうかと、ふと思うこともあるが向こうで親?親方?が見ている。とんでもねぇ~親だ)、

お金を渡しますか? YES/NOショボーン

 

もし渡さないと、きっと稼ぎが減るから今晩の彼女や彼の食事は減るだろう。が、「これでは食べていけない、これではいけない」と思ってくれれば、勉強したり人生を変える時が来るかもしれない。でもその前に死ぬかもしれない

しかし渡すと、これで十分食えるし、働くよりよほど実入りがいいわけで一生乞食を続けるだけでなく、彼らの子供も同じ人生になるだろう。

 

自分にできる第3選択肢は無いが、この国の大統領には頑張って考えてもらえればと願う。

ちなみに私は渡さない。「この生き方を変えたほうがいい」と思ってもらうには渡さないほうがいいと思うから。

でも前の車の運転手が渡していた。

インシュアラーで丁度いいのかも。

 

世界は2択ではないと思う今日この頃。