「無理なんだろうなぁ。。。全体をイメージすることって」
インドネシアで工場の引っ越しをしている今の感想。
かくいう、自分も囲碁が全然わからない。囲碁のルールはわかる。
「でも、なんで、そこに打つの??」と思いつつ、進めていくとボロボロ。
要は全体や最終的な形が分かっていないか、考えていないからなのだが。。。それにしてもわからない。
なので、あまり偉そうなことは言えない。
が、それでも思ってしまう。
引っ越しも、最終形やレイアウトの意味がわかっていれば、
モノの移動も、将来あるべき状態を目指して配置していくのだが・・・
どうも、これが、彼らにはできないらしい。
囲碁の例もあり、実際難しいのかもしれないとも思うのだが、"来たものを運び込む。ピリオド"
機密情報の書類(*1)を外に出していたり、
しょっちゅう、オペレーターが使用する棚を、機密度の高い奥の部屋に置いたりしている。
何のために中身がわかるように箱に書いたのか、わかっていない。
とりあえず、目の前の荷物がどっかにあればいいと思っているらしく、必死にやっているのはわかるのだが、、、
無駄というか、間違いというか。
スペースも少しでも広いと思ったら無駄に、空いている場所から適当に使ってしまうので、どんどんデットスペースが増える
だからいくら広くても足りなくなる。
「岡目八目」(*2)といわれればそうかもしれない。
ザ、Manusia(マヌシア=人間)といったところ。上の状態なので、いつまでたっても仕事が終わらず、
何度も何度もやり直し、無駄な作業を一杯やって疲れたといいては休み、病気になり、自分的にはやり遂げた感でいっぱい。一方、作業はちっとも完了していない。せっかくの努力が結果につながらない。
人生にありがちな状況。
「使えない連中を使う」の「使えない」というのは使う側の技量で変わるから、天に唾するようなもので、
指示を出す側が、相手に合わせた指示と管理をしないとならない。
ところが、理屈はそうでも、時間の無いとき=忙しい、余裕のないときだから、「使う」わけで、
そうなると事細かく指示などしているわけにもいかないという矛盾がある。
それでも、"1を聞いて3つくらいわかる"のがいれば、彼らに頼る。
悲しいかな、それでも3つしかわからないから7つは漏れる。
はぁ。。。。
「そこまで事細かく言わないとわからないのか?」と思うようなことも多い。
しかし、実際わからないのだろう。
少し切れかけたら、スタッフの一人が急にテキパキと、見事な指示を出し始めた。
頭のいい奴だ・・・
教訓! 正義のヒーローは、怪獣が暴れてから登場するからヒーロー。その前に怪獣を倒すと犯罪。
引っ越しは、まだまだ終わりそうにもない。
なのに、撤退期限は刻々と迫る。
実にキュンキュンする日々。胸ではなく、ミゾオチのあたりが。
*1 機密情報の書類
零細企業でも、トム・クルーズが映画で盗みに来るようなものこそないが、
社員の給料明細とか、住所、電話番号(個人情報)、一時的な現金とか、請求書、登記関連の書類、ライセンスなど、一般社員や納入業者などにいちいち開示するようなものではなくて、漏洩したら面倒を起こすだけのものが結構ある。
*2 岡目八目
碁から来た用語らしい。離れて見ているほうが、よく見えるという状況に使われる。
ちなみに、囲碁はなんだって、初盤、あんな変な場所に石を置くのか。。。
ルールがわかってもダメなものは世の中にたくさんあるが、これもその一つ。