本。手紙。切手。日記。** | 机の上のちいさな箱

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読書と本たち、珈琲、手帳。
素朴な日々の暮らし。

こんにちは*


今月最後の一週間です。



いかがお過ごしでしょうか。



*……*……*……*……*……*……*……*……*

先日 読んだ本について。少し。



「あとは切手を、一枚貼るだけ」
小川 洋子・堀江敏幸  中央公論新社


書簡形式の物語です。

内面的なこと、
外面的なこと。
とにかく話題が広いです。

手紙をやりとりする
男女は 以前は結婚していたのか
一緒に暮らしていたようですが、
今は離ればなれになっていて、
手紙で会話をしています。

二人の間に起こった出来事
(別れの原因になったこと?)
核心については
最後まで触れられなかったですが、
こうかもしれない と
予想できる箇所はありました。


訳あって 別れ、そして
手紙を送り合いながら暮らす…、
一通一通に様々なことが
込められています。


心の深いところで
信頼しあっている二人の
織り成す 手紙は
美しいです。

お互いがお互いを
理解しているという安心感、
理解してくれている、
または
理解してくれるだろうという安心感。

それが 
まず前提としてあってこその手紙。

読んでいて 手紙の書き手の
深いところの安心感と
わくわく感
(相手がどんな風に理解してくれるか、
もちろん良い意味で)
が 伝わってきました。



嗚呼、
手紙ってすてき。**



切手について 書かれているところも
すてきです。

切手を切り取り、貼り、
そして 相手に届くということ、
それは すごいことなのだと
気付かされました。


これまで切手について
そんな風に考えたことがなかった!と
はっとしました。


*


書簡形式の物語(書簡体小説)は
好みが分かれると思います。

ぱっと思いつくのは
「錦繍」宮本輝 新潮文庫
でしょうか。

わたしはすきです。* 書簡体小説。



少し似てる、独白形式の物語もすきです。

「利休にたずねよ」「告白」など。

(港かなえさんは「告白」しか読んだことがありません)


誰かに語りかけながら
立場の違う人の語りから
全体像をイメージしてゆく物語。

書簡形式と同じく
全体像や核心部分の真実を
知りたい 明らかにしたい
欲求が高まります。



*

「あとは切手を、一枚貼るだけ」から
派生して「アンネの日記」を
改めて読もうと思いました。

小学生の頃に
アンネの伝記漫画を
繰り返し読みました。

でも、アンネの日記 は
通して読んだことはなく、
今回初めてしっかりと
読みました。



大人になってから
読んでみると
感じ方や受け取り方が
変わってきます。

利発さと
感情の豊かさ 
表現の自由さ。

すごいな と純粋に思います。

自分を表現する
はっきりとした性格。
自分と他人への観察と分析。
多感な思春期の微妙な心の動き。

書き留めることができたのは
アンネの才能だと思いました。
文庫本は2.5cmの厚さ。
なかなか分厚いです。

アンネのキティーへの手紙。
生きた軌跡です。


*……*……*……*……*……*……*……*……*



*……*……*……*……*……*……*……*……*



きょうも 読んでくださり
ありがとうございました*


新しい一週間が 
穏やかな毎日でありますように。*



いつも ありがとうございます**


如奈。








今年のお年玉年賀葉書の切手
とてもかわいかったです♪