靴と女 | SUTTOKO-DOKKOI

靴と女

貴方と出会ったのは突然だった。
そう、私はただの通りすがり
貴方だって
ただ、そこに
立っていただけじゃない。
どちらのせいでもないのよ。

一目惚れというのは嫌いなの。
だってあとで大体
後悔することが多いじゃない。
そんなこと知ってる。

そんな目で見ないで。
私の為に今日ここに来たと
言わんばかりの目。

酷い。
私じゃなくたってこういう奴は
他に沢山好きになる女がいるくせに。

貴方は一言 こう言った
「持ち合わせはあるかい?」
ああ、出た。女にお金を払わせる奴。
こういう街でプラプラしている女は
持ち合わせがあると思ってるんでしょ。

あるわよ。

「それなら、ずっと一緒にいられるよ」
なあに?それって。
愛にお金は関係ないじゃない。
まあ私だって色々経験して
お金は必要だ ということくらい
分かってるけど
付き合う前からそんな態度
ほんと 酷いわ。
「どうする?俺は
他の女のところに行ってもいいんだよ」
いや、待って!今会ったばかりなのに
そんな急な別れ私には出来ない。
そういうことまで分かった上で
口説いてるんでしょ。そうでしょ。

負けた。負けたわ。
私の負け。
でも、いいの。だって
私に持ち合わせがあれば
それでずっと一緒にいられるのよね。

「そうだよ。」








チャリーン
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今デレデレしてます。
どうでもいい外出時も一緒。
ずっと一緒だもんね。
約束だよ。
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たはあ。
横顔も素敵じゃない。

ねえ、私たち 
ベストカップル て言っていいかしら。
ねえ、おにあいでしょ?