スッタニパータ 武器を執ること949の解説 | suttanipatacomのブログ

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suttanipata.com管理者がスッタニパータ(ブッダのことば)をわかりやすく現代風に解説

949 過去にあったもの(煩悩)を枯渇(こかつ)せしめよ。未来には汝に何ものも有らぬようにせよ。中間においても汝が何ものをも執しないならば、汝は「安らかな人」としてふるまうことであろう。

 

 

 

 

過去に分別したものである煩悩を枯渇(こかつ)せしめよ。未来には汝に何ものも分別せぬようにせよ。中間においても汝が何ものをも分別せず執しないならば、汝は中道を歩み「安らかな人」としてふるまうことであろう。

 

 

 

 

修行者は、自らの人間的思考の運動(好き⇔嫌い)を制して修行を進めるのであるが、過去に分別した想いが残っているならば、その想いによって現象が現れる。あるいは、その想いが、かれの心を動揺させる。そして、過去に掴んだものを手放さないならば、それによって苦が生じるのである。それは、今、目の前にある対象についても同様であり、未来に向かっても、何かを掴もうとしてはならない。それは、喜びと同時に苦を掴むからである。故に修行者は、自らの人間的思考の運動(好き⇔嫌い)による想いを制し、煩悩を手放し、遂には、安らかな人となったのである。