(実際のジャンプ) (GOE加点後のジャンプの点数と同じ点数のジャンプ)
3LZ-3Tが 3A-3T(12.20)
単独3Fが 3S-3T-SEQ(7.48)
2A-2T-2Loが 3F-2T-2T(7.60)
2A-3Tが 3A-2Tまたは3F-3T(9.5)
単独3Lzが 3T-3T(8.00)
キムヨナ選手のジャンプ構成が上記のような評価を受けたことは、お分かり頂けたと思います。
このGOE加点状況を見ると、なぜ浅田選手が3Aに拘りを持ったのか、点数の戦略上でもご理解頂けるかと。しかもキムヨナ選手が失敗した3Sか2A、どちらかでも成功させていたら、金メダルになっていた可能性が非常に高かったこともご理解いただけたと思います。
それでは、浅田選手のプロトコル解析にかかります。
*基礎点は緑文字、GOE加点とGOE加減点後の実際の獲得点数は青文字です
FS2
Mao ASADA
(TES)
3A 8.20 0.6 1 2 1 -1 0 0 1 0 1
8.80
加点が0.6点ついています。が、ダブルアクセルで加点0.6稼ぐのとトリプルアクセルで加点0.6点を稼ぐ難易度の度合いは、たとえ素人であっても容易に想像が付きます。GOEがジャンプの難易度によらない、システムのバグですね。何故か一人だけ評価が高いジャッジと低いジャッジがいます。
3A<-2T < 4.80 -0.48 0 0 -1 0 -2 -1 -1 -1 2
4.32
このコンビネーションジャンプのトリプルアクセルが「何故回転不足をとられたか」。
多分着氷ではなく、離氷のタイミングかとも思いますが、私には全く分かりません。
これは、専門家でないと。ですがいわゆる有名選手の専門家でもクリーンと言ってますから(解説など)、審判自身に説明して貰わないと分かりませんね。
オリンピックの時の認定された3Aと比較して、どう違うのか?
映像つきでジャッジの説明がない限り分かりません。
GOEもバラバラです。2点と-2では4点もの差。
この数字を見ると、普通は「お手つき~転倒でしか付かないと言われる低い評価のジャッジ」が1人いますね。 -2を付けたジャッジです。
では、他選手のジャンプに-2が付いている時はどんな時だったのでしょう?
今回の試合の中で、
キムヨナ選手の転倒した3Sに-2が一名。
コストナー選手のFSのステップアウトの3Loに8名、両足着氷の3Fに5名、着氷が少しギリギリだった3T-2Tのコンボ(3TはDG)に1名、,着氷後にあまり流れが出ずセカンドがツーフット(フリーレッグが氷をこすっています)になったコンボに-2のジャッジが1名。
鈴木選手のFSでシングルになった3Fに1名、ステップアウトした3Lzに-2が4名(-3が1名)。
フラット選手のちょっと着氷が乱れた3F-2Tに-2が2名(これは3Fが回転不足判定)。
見た目に問題ない3Lzに-2(これはエラーエッジを考えた可能性はあります)、シングルになった3Lz(元の構成はコンボ)に-2が1名。
長洲選手のステップアウトした3Lz(元の構成はコンボ)に-2が7名。両足着氷で詰まった3Lz-SEQに-2が2名、イナバウアーから転倒した2Aに-2が1名。(2Aは回転不足判定) 着氷が不安定だった3Tに-2が1名(回転不足判定)、SPでの見た目少し詰まり気味だった?くらいのセカンド3Tに回転不足判定で-2のジャッジが1名。
レピスト選手のSPでお手つきの2Aに-2が4名。
浅田選手はSPで見た目にはほぼミスなく見える3Aに回転不足判定と-2を付けたジャッジが2名。
SPまで含めると-2判定を出された選手はもっと沢山いるのですが、着氷の乱れ~転倒~見た目に分からない回転不足判定のものまで様々にー2が付いています。
逆にいうと、レピスト選手のようにトリプルが失敗して綺麗なダブルになった方がマイナス判定が出無いので点数が結果的に高いという結果に。
・・・・。これでは、観客の印象と点数が離れるのは無理ないことでしょう。
-2をつけているジャッジがいるかと思えば+2のジャッジもいる、転倒でも-2、見た目に分からなくても-2、お手つきでも-2、回転が少しつまり気味だっただけでも-2。。。。
ジャッジの主観で付けると、こういうバラバラな結果になるということです。
また、回転不足判定を受けているので、この点数はトリプルサルコー(4.50)の基礎点よりも低いのです。
2A-2A-SEQ(5.60)とは比較にならないくらい低い点数です。
3F-2Lo 7.00 0.20 0 0 0 1 1 1 0 0 1
7.2
加点なしが5人です。
FSSp4 3.00 0.40 0 0 1 1 1 1 1 1 2
3.4
一人だけ加点2を付けているジャッジがいますが6名ジャッジが加点1。ランダムカット次第では、もう少し加点が増えた可能性はあります。
SpSq4 3.40 1.60 1 2 1 1 2 1 2 3 3
5.00
スパイラルの評価が高いです。難ポジションですから、コストナー選手と並んで最高評価点。それでもキムヨナ選手と安藤選手のスパイラルと0.2点しか加点が多くありません。難ポジション、綺麗なポジションそのものは殆ど評価されないってことでしょうね。
観客は180度開脚を見ただけでも湧きあがりますけどね・・・。ということで、ここでも観客との印象の差が。
3Lo(後半) 5.50 0.80 1 1 1 1 1 1 0 0 2
6.30
後半なので基礎点が高くなります(10%)。この評価は後半3Fの評価(6.05)と近い点数ですね。
加点2を付けているジャッジが1名。
3F-2Lo-2Lo (後半) 9.35 0.00 2 -1 0 1 0 0 0 -1 2
9,35
後半に3連続ジャンプという難しい構成です。(キムヨナ選手は3連続も2連続もなく、単独2回だけ)
ですが、加点は全くなし。-1をつけているジャッジが2名いるかと思えば+2のジャッジも2名いてバラバラです。
3T 4.40 1,00 1 1 0 1 1 1 1 1 2
5.40
加点2が1名。 加点1.00ですが,これが実は浅田選手のFSでの3回転に対する最高評価の加点でした。
2A 3.85 1,40 2 2 1 1 2 1 1 1 2
イーグルからの軌道と逆方向の難しい入り方のダブルアクセル。評価が高いです。
ただ、元々トリプルに比べてダブルアクセルは全選手加点が付きやすい傾向があります。
FCoSp4 3.00 0.50 0 1 1 1 2 1 1 1 2
3.50
キムヨナ選手と同じ評価ですね。あくまで獲得した点数を比較すると、ですが。
ただ、キムヨナ選手は加点3のジャッジが1名いました。
ちなみに 1 1 1 1 1 0 1 3 1 2(キムヨナ選手のFCoSp4)がジャッジの並び。なので、キムヨナ選手の方がジャッジ評価が高い(全員で12点)という結果です。
見た目には浅田選手の方のポジションが綺麗なので浅田選手の方が見栄えがします。
ここでも観客の印象との差が生まれる部分でしょう。
SlSt3 3.30 0.90 1 2 1 2 2 2 2 3 2
4.20
もはや誰かと点数を比べる気にもならない加点。ここの評価はキムヨナ選手の時に書いたことと同じです。
殆ど他選手と加点でも差が付かない箇所。
ですが、観客の印象には凄く訴えかけるものがある箇所です。点数には変化が出なくとも、観客の印象が大きく変わる箇所。。。
CCoSp4 3.50 0.80 2 1 0 2 1 1 2 2 3
4.30
高い評価ですが、やはり他選手と比較してそんなに差は出ません。
上位選手は全員加点0.6くらいですから。
片手ビールマンをやっているのは浅田選手だけ。
同じように超絶ポジションで回転速度が凄い長洲選手には1.2の加点が出ています。
そこまで点数が伸びれば別ですが、ポジションが独特であっても評価を受けるか受けないか・・・それはジャッジが判断することで、観客との印象にやっぱり差が出てしまいます。
59.30 全てのGOE加点7.9 67.02
キムヨナ選手が5個のジャンプで9点を稼いだのに対し、浅田選手は全てのエレメンツ(スピン・ステップ・ジャンプ・スパイラル)での合計加点がやっと7.9点と、8点近くになりました。
見た目ノーミスでも転倒と抜けありでも、GOEの合計は差がでない・・・・・どころか、見た目ノーミスの選手の方が加点が少ないという結果。これは、キムヨナ選手と浅田選手を比較した時だけではありません。
キムヨナ選手は誰と比較してもGOE加点が高い、プロトコルから見たTESでは、そういう結果になっています。
続いてPCSの分析に取り掛かります。
浅田選手だけではなく、安藤選手、コストナー選手、鈴木選手、長洲選手、レピスト選手についてもTESの動きはかなり興味深いです。
・・・実はプロトコルを見るのがとても辛いのですけれどもね(涙)