さて、キムヨナ選手のTESの得点が、下記のジャンプ構成と同等の評価を受けたことは、前回の記事でお分かりかと思います。
GOE加点によって受けた同評価の基礎点のジャンプ (太文字表示)
3A-3T(12.20)
→実際は3Lz-3T(12.2)
3S-3T-SEQ(7.48) または単独3A
→実際は単独3F(7.5)
3F-2T-2T(7.60)
→実際は2A-2T-2Lo(7.7)
3A-2Tまたは3F-3T(9.5)
→実際は2A-3T(9.5)
3T-3T(8.00) または単独3A(8.2)
→実際は単独3Lz(8.0)
基礎点合計35.9点 GOE後44.9点(加点9)
ダブルアクセルは抜け、トリプルサルコー(後半基礎点4.95)が抜けても、44.9点という、驚異的な数字。
3-3、3、2-2-2、2-3、3と2回のコンボと1回のダブルの3連続、2トリプルでこの点数を稼ぎ出したのです。(3種5トリプル、うち二つはセカンド3)
加点が付かない選手ならば、太文字の方の構成で跳ばなければならないところを・・・です。
これで観客の印象と点数の高さの印象が変わって来るのは当然ではありませんか?
更に転倒したトリプルサルコーでも1.95点(後で1.0点引かれるので実質0.95点)を稼いでいます。
これでダブルアクセルを成功させていようものなら、恐らくダブルアクセル後半基礎点3.85点に加点2点くらい付いて5.85点、PCSも更に上がって・・・金メダルだった可能性も十分に考えられます。(銀メダルで点差が7点ほど。ダブルアクセル分5.85点にPCSが2点ほど上がれば逆転)
何しろ転倒1、抜け1でこのPCSです。
では、PCSを見てみましょう。
Yu-na KIM
(PCS)
SS(スケート技術)
8.00 8.50 8.75 7.75 8.75 8.25 8.50 7.50 8.25 8.35
とび抜けて高い点数のジャッジが2人いますね。また、一人だけですが7.50とトップクラスの選手としては普通の点数を出しているジャッジもいます。くどいようですが、転倒1、抜け1でこの点数。
ダブルアクセルかサルコーが成功していたら、この8.75を出したジャッジは9点台を出したのではないでしょうか?あくまで想像ですけれども。
目に見える大きなミスが2つもあって、この8.75という点数。普通のトップクラスの選手が7点台~だということを考えると、いかに他の選手と比較して高い点数だったかが分かります。
目に見える大きなミスや転倒があれば、トップ選手でもPCS全体が7点台前半になってしまう選手が殆どなのですが・・・・。
実際、SP1位だった長洲選手のPCSは7点台後半近く(7.6や7.7がSPでは並んでいましたが)から、FSでは7点台前半に下がりました(7.2前後に変化)。
T/L(技の繋ぎ)
7.25 7.75 7.75 7.50 8.75 8.00 8.00 7.25 8.00 7.75
またも、一人だけ飛び抜けて高い点数のジャッジが1人いますね。やはり普通のトップクラスの選手が7点台中盤~後半がぜいぜいと考えると、大きな2つのミスして8.75点は破格と言えます。
この、一人だけとび抜けて高いジャッジが必ず一人出てきます。どのエレメンツに対してもです。
特に技の繋ぎは何故か点数が伸びにくい傾向があるので、なぜこんなにゆったりプログラムで軽々点数が出るのか分からない方も多いのでは?
一応、ジャンプ前にイーグルやイナバウアーなどは入れてますが、、、、何故ここまで点が出るのか私には分かりません。
P/E (演技力)
7.00 8.75 7.75 7.00 8.00 8.00 7.75 7.75 8.00 7.95
うーん、やっぱり一人だけとび抜けて点数が高いジャッジが一人いますね。
演技の実施点ですが、もし、PCSが大きく下がるとしたらミスが出て演技力が出来なかった時でしょう。ミスで演技の流れを止めることにもなりますし、転倒して起き上がって演技を再度開始するまで演技は出来ないのですから。
演技力とP/Eを訳しましたが、実際は演技の実施点だと思っています。
キムヨナ選手は大きいミスをしたので下がるとすれば、ここが一番下がるはず(理屈上では)なのですが、、、、8.00に近い点数が出ていますね。
↑加筆修正。9.00点に近い点数の間違いです。
実際の演技で9.00点に近い点数が出るとは夢にも思っていなかったので間違えてしまいました。
8.00でも高いと思っていたので。
ただ、逆に7点のジャッジもいますので、これはもしかしたらランダムカット次第だったかもしれません。
ただ、7.00点の方が私には正当で公平な数字のように見えますが、どうでしょうか?
C/C (振り付け)
7.75 8.00 8.50 7.75 8.75 8.25 8.25 7.75 8.25 8.15
PCSとはジャッジ主観を押し出したもの。GOE加点もそうですが。そのジャッジ主観のPCSで、個人的に一番不必要だと思われる部分が、この「振り付け」です。
振り付けの何をもって評価するのか、一番高い評価が得られるのはどんな振り付けなのか、全く公表されていないことから、一番不透明な箇所だと言えると思います。
ここでも、一人だけとび抜けて高いジャッジが1名いますね。
IN (曲の解釈)
7.00 8.75 8.50 7.50 8.50 8.50 8.00 8.25 8.50 8.45
またもおなじみの、「他のジャッジとは1線を画す高い点数のジャッジ」がいます。
なんて分かりやすい・・・。8.75点、「そういう印象だった」と言われてしまえば、それっきりのとてもツマラナイ項目ですね。
合計 65.04
また後で続きを書きます。