昨日、ニッコール千夜一夜物語の著者の佐藤治夫さんと、CP+に登壇された田中大海さんと飲みに行きました。風邪をひいていましたが、この飲み会は絶対に楽しいし、こんな素敵な時間は今後過ごすことができないと思い、暖かくして寝て治しました。お話が楽しくて引き込まれてました。私が昨日確信を得たことは、自分が将来なりたい自分に寄せていけば結果的にそれを引き寄せることができるということです。佐藤さんは、中学校の時にニコンに入ることを目指したというのです。ニコンに入るために高校を選び、大学を選び、やりたいことを面接で語り、ニコンに入社し、設計者として活躍しました。田中大海さんも、ニコンと仕事をしたいと思って、自分の行動を変えて、ニコンと今仕事をされています。

 

自分が昔の自分を見て、お二人と違って至らなかったのは、自分の将来をクリアに描けなかったところです。なんとなく、アナウンサーになりたくてアナウンサーの多い早稲田大学に入り(早稲田に入るためには確かになんとなくとは言わず、結構真面目に勉強したことは言っておきます。)、なんとなくアナウンサー試験を受け、ダメでどうしようかなと思って仕方なく一般企業にシフトしました。大学の先輩がキヤノンで憧れて、キヤノンもダメでキヤノンとライバルのニコンという会社があるみたいだと思い、何となく志望して入社します。ここでなんとなくと言っていますが、その当時は企業ホームページを熟読して、真面目に必死に志望していました。必死で志望理由をひねり出し、田舎の青年風の世間知らずなところが良かったのか、信用してくれて入社に至っています。ビジョンなんてなく、ただニコンという会社に入社したくてその当時は目先のことに必死になって、なんとなくという顛末です。今ニコンに入社できて、大変感謝していますが、当時は完全に流されている人生だと思います。

 

なんとなくという言葉で片付けてしまうのは自分としても不本意ですが、お二人とは意識が違っていました。ニコンという会社に何となく入社して、面接官からはどこの部署でもいいのだろと言われたので、どこでもいいですと答えたら、理化学機器の企画になり、本当にどこでもいいって言った通りになった。あの時、ニコンに入社するならカメラ以外行きたくないという風に言えるほど、カメラにのめりこんだり、ニコンに対して本気の気持ちになれたら、私の人生は変わったと思っている。言葉にしたこと、考えたことはその通りになるというのは、その体験からも分かります。

 

なんとなくということでこの40代まで来てしまいました。カメラの部署に行きたいという気持ちを抑えられなくなり、強く映像事業部を志しました。ニコンにはFA制度があります。カメラで生きていきたいと人生で初めてわがままのような意志のようなものを持ったと思います。自分の描いた未来を実現するために、人生を過ごしてみたいと思いました。田中さんの凄いところは、すっと他人の懐に入り、キーマンとの出会いを実現し、そのキーマンから吸収する学習能力の高さと人間関係の構築能力がずば抜けてすごいので、独自のブランドを築いているように思いました。素敵なお人柄を維持しながら、自分のしたいことをきちんと達成しているところを見ると、常人ではないと思います。実際にお会いして話してみて、すごみのようなものを感じました。佐藤治夫さんも一本筋の通った方ですので、ニコンという会社の懐の深さを感じたし、この会社を信じてみたいと思いました。

 

FAを出してみようと思った夜でした。一人昨日は興奮してあまり寝付けませんでしたが、お二人から得た教訓ははっきりと刻まれていました。実現できるように、行動することだと思いました。佐藤治夫さん、田中大海さんありがとうございました。