私、これでも一応は会計士ですから、
ほんとは今日お伝えするようなテーマ、
かなりの自信をもってお伝えできる領域のはずなのですが、
”なんちゃって会計士”であること、
会計監査をしなくなってかなりの年数が経ってしまっていること、
英語がそもそも全く不得手であること、などから、
まぁ、話半分にお聞きください。
日本では、よく「年度」という表現を用います。
たとえば、
2008年4月1日~2009年3月31日までの会計期間のことを、
2008年度、って呼びます。
昔、先輩から、
期の中で月数が多く含まれる年を、年度として呼ぶ、っていうように、
教わったと記憶しています。
6月決算の会社はどうなるんだろ・・などとも思いもしますが、
まぁ、気にしないでおきます。
○○年度、の他に、
第○期(創業以来の期数カウント)であるとか、
○○年○月期、といったように、
会計年度について特定する他の呼び方があって、
それらを利用することにより、
実際にはミスリーディングを防ぐことができているように思っています。
海外で会計年度を表現する場合、
「FY」=「Fiscal Year」を用います。
たとえば、
2008年4月1日~2009年3月31日までの会計期間のことを、
FY2009、って呼びます。
おっと、ここまで注意深く読んでいただいた方は、
既にお気づきになられましたよね?
2008年度=FY2009、なんです。
これも昔、先輩に教わったところによると、
海外の場合のFYは、期末日が含まれる年で表示するのが、
一般的である、とのことです。
そもそも海外では暦年の1~12月決算の会社がほとんどだ、
とも聞いたことがあります。
暦年決算の会社であれば、
年度表示も、FY表示もイコールになるので、なんら問題はないのですが。。
では皆さんに質問してみたいと思います。
3月決算などの暦年決算ではない会社が、
CSR報告書英語版を作る際、
日本語版で年度表示している全ての箇所について、
FY表示にするため1年加算して表示しないといけないでしょうか?
答えは・・、すいません、ここのところに100%の自信が持てないので、
冒頭にあらかじめ言い訳文を挿入しておいた次第なのですが、
Yes・・・、と思っています。
なぜ100%自信をもってのYesでないかというと、
ほんとうはそうするのが正しいだろうと思ってはいるのですが、
少なくともCSR報告書の世界では、
2008年度=FY2008、って開示している企業、
私の知る限り現実にけっこういらっしゃるのです。
日本にヘッドオフィスのある企業であるから、
FYをどう定義づけようと勝手なことであって、
日本流にFY=年度表示しておけばよい、
そういったことは報告書冒頭の編集方針でちゃんと注記しておけば足りる、
ということなのかもしれません。
日本語と英語が併存する世界においては、
日本語版の年度表示と英語版のFY表示が1年ずれている、っていうのも、
なんだかしっくりきませんしね。
でも・・
アニュアルレポートの世界では、暦年決算でない会社の場合、
2008年度=FY2009と表示するのがやはり主流だと思います。
とすると、
アニュアルレポートではFY2009で表示されていることが、
CSR報告書の英語版だとFY2008と表示されている。
これはこれで、英語onlyの世界においてかなり混乱しますよね。。。
では、来年からCSR報告書英語版のFY表記を、
アニュアルレポートのように、期末日が属する年で表示するよう切り替えると、
どうなるでしょうか。
2008年度のことを当年までは、FY2008と呼んでいたのに、
2009年度のことを来年からは、FY2010と呼ぶことになり、
CSR報告書英語版を毎年利用していただいている読者の皆さまにとっては、
1年とんでしまったような錯覚におちいる、ことになりそうです。
あぁ。。ややこしい。
書いてる私が、わけわかんなくなってきました。
私、思うのです。
日本語における年度表示を、できるだけ使わないようにして、
2008年度、ではなく、2009年3月期と呼ぶよう徹底しましょう。
そうすると、
2009年3月期=FY2009となって、
とりあえず一つ、スッキリします。