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旅先で出会う地元グルメ
あちこち旅をしていると、旅先で初めて知るグルメがある。
今から十数年前に宮崎県の旅をした際、青島で宿泊してジャイアンツの選手が宮崎キャンプの際に訪れるという居酒屋に入ってチキン南蛮なるメニューを初めて食べた。今や全国に広まっているチキン南蛮は当時全国には知られていない地元グルメだった。
これが美味すぎて感動し、以後この旅ではチキン南蛮ばかり食べたのであった。
これまた今から十数年前、和歌山県の熊野の那智勝浦を訪れた際にじゃばらドリンクなる飲み物を見つけて飲んでみた。
じゃばらとは和歌山県北山村のみで栽培される幻の柑橘とのことで、酸味の強い味の虜となって以後この旅ではあちこちでじゃばらドリンクを見つけては飲んだのであった。
じゃばらは花粉症に効くとして近年は全国的に知られるようになってきた。
そして2010年8月20日に広島県の宮島付近で宿泊した際、近くのセブンイレブンで白バラコーヒーなるコーヒー牛乳を見つけた。
白バラコーヒーはグリコマイルドカフェオレの隣に置いてあり、当初はグリコマイルドカフェオレを買おうと思ったのだが白バラのネーミングに惹かれ、話のネタに買ってみようと買って飲んだら、あまりの旨さに感動してしまった。
そして翌朝、また白バラコーヒーを買いに行った。以来、西日本を旅する際には必ずどこかで白バラコーヒーを買って飲む。
白バラコーヒーは鳥取県の大山乳業農業協同組合で製造されるコーヒー牛乳で、その味を知った人から伝説のコーヒー牛乳とか最強のコーヒー牛乳とか神の飲み物などと称えられる。僕もその数々の称号に異論はない。
白バラコーヒーは西日本だと大抵セブンイレブンなら売っており、東日本だと成城石井で売ってるので興味のある方は是非味わってほしい。
他にもいつだったか覚えてないが岡山に宿泊して岡山駅付近の居酒屋で初めて鰆(さわら)のお造りを食べた時、鰆が生で食べられるとは知らなかったので驚いた。そしてその旨さに感動したのであった。
鰆は通常寄生虫のアニサキスがいるので刺身には不向きとされるのだが、鰆を釣り上げたら内臓をすばやく取り除き、氷締めするなど鮮度が落ちないように対策する必要があるという。なぜならアニサキスは内臓や卵、白子などに寄生しており、宿主の魚が死ぬと内臓にいたアニサキスが筋肉の中に移動するからだという。
そして刺身にする際には十分に目視でアニサキスがいないか確認する必要がある。このように手間がかかるので通常鰆は加熱して食べるのである。
だが岡山では生で食べられるのかと初めて食べるその味に感動したのであった。
近年は岡山以外でも鰆の刺身が出回るようになったが、ちゃんとアニサキスを処理した安全安心な刺身を提供してくれる店で食べたほうが良いと思う。
先日の高知県で食べた鰹のハランボ焼きも地元ならではのグルメの一つだろう。
鰹のハランボとは鰹の腹身で3キロの鰹から約40g程度しか取れない希少部位だという。鰹のハランボはマグロでいうと大トロに当たる部分で、脂が多く塩焼きにしてすだちなどを掛けて食べるのが一般的らしい。
鰹のハランボは鮮度が命とされることから、高知県の外に出ることがほとんどないらしく、高知のスーパーでは売ってるそうだが全国的にはまるで知られていない地元ならではのグルメではないかと思う。これは激旨だった!もし高知県外に流通するようになったら絶対に人気出ると思う。
このようにいろいろ旅をしていると地元では昔から食べられているが全国的には知られていないグルメというのは結構あるものだ。そんな知らないグルメとの出会いもまた旅の醍醐味なのである。