オホホ祭りとは | この美しき瑞穂の国

オホホ祭りとは

昨日きよめ餅総本家で買ってきたお菓子「おほほ」。






このお菓子「おほほ」は毎年5月4日夜の熱田神宮で浄闇の中執り行なわれる酔笑人(えようど)神事、通称オホホ祭りに因んで作られたものだという。

酔笑人神事は影向間社、神楽殿前、別宮八剣宮前、清雪門前の4ヶ所を巡りながら神職がそれぞれの場所で古くから見てはならないとされる神面を受け取って袖の下に隠し持ち、中啓(ちゅうけい)と呼ばれる扇で軽く神面を叩いて「オホ」と軽く笑い、その後に下手な笛の音に合わせて皆が「オホホ」と高笑いするもので祝詞や神饌が無い神事である。(※YouTube動画を観たら実際は「ハッハッハ」と笑っている)

この神事は元々熱田神宮に収められていた草薙剣が天智天皇の御世に皇居内にあった時に新羅の僧・道行に盗まれて新羅へ流出しそうになるも、道行がなぜかどうしても新羅へ渡ることが出来ず観念して自首したため取り戻すことが出来たが、その後天武天皇の御世に天皇が病に伏せられた際にこれは草薙剣の祟りであるとして再び熱田神宮へ還座(かんざ)された喜びを今に伝えるものだという。

まさか「おほほ」が草薙剣にまつわるものだとは知らなかった。このお菓子に出会えたのは何だか意味深だ。


ただ笑うだけの神事があるとは何ともおおらかで素敵だ。機会があれば一度観てみたいものである。