大祓詞
僕は神社でよく大祓詞を奏上する。それゆえに何も見ずに諳じることができる。
しかし大祓詞の内容は分からない部分が少なくない。その中でも通常広く唱えられる大祓詞ではなく中臣大祓詞に出てくる一部分を以下に記してみよう。
国内(くぬち)に成り出(い)でむ
天(あめ)の益人(ますひと)等が過ち犯しけむ雑雑(くさぐさ)の罪事(つみごと)は
天津罪(あまつつみ)と畔放(あぜはなち)・溝埋(みぞうめ)・樋放(ひはなち)・頻蒔(しきまき)・串刺(くしさし)・生剥(いきはぎ)・逆剥(さかはぎ)・屎戸(くそへ)、許許太久(ここだく) の罪を天津罪(あまつつみ) と法(の)り別けて
国津罪(くにつつみ) 生膚断(いきはだたち)・死膚断(しにはだたち)・白人(しろひと)・胡久美(こくみ)・己が母犯せる罪・己が子犯せる罪・母と子と犯せる罪・子と母と犯せる罪・畜犯せる罪・昆虫(はふむし) の災(わざわひ)・高津神(たかつかみ) の災・高津鳥(たかつとり) の災・畜(けもの)たふし まじ物為(せ)る罪、許許太久の罪出でむ。
この一部分に登場する『天(あめ)の益人(ますひと)』や『白人(しらひと)』『胡久美(こくみ)』等の言葉の意味は全く分からなかった。これらの言葉の意味は様々な説があるものの推測の域を出ない不確実なもので現在では不明だが、ホツマツタヱにはその意味が明確に記されている。
ホツマツタヱによれば『益人(ますひと)』とは天(中央政府)から任命された地方国家の代官の意味であり、シラヒト(白人)は根の国(北陸地方)のマスヒト、コクミ(胡久美)はサホコチタル国(山陰地方あたりとされる)の副マスヒトであったという。このシラヒト、コクミに関するあらすじ話を以下に記そう。
根の国にクラキネというマスヒトがおり、根の国の臣であったシラヒトはクラキネにコクミという者の妹サシミメを妻に推薦したという。
シラヒトの仲介によりクラキネの妻となったサシミメはクラ姫という娘を産み、そのことに大喜びしたクラキネは妻の兄コクミをサホコチタル国の副マスヒトに登用したという。
その後、根の国の臣シラヒトはクラ姫を妻としたが、その母親のサシミメとも関係を持ってしまう。
しかしそれを知らないクラキネは死の直前にシラヒトを根の国の次期マスヒトに指名する。
クラキネの死後、根の国のマスヒトとなったシラヒトは恩あるクラキネの葬儀も行なわず、サシミメ・クラ姫の母子をサホコチタル国の宮津に送ってしまう。すると宮津にいたコクミはサシミメ(コクミの実の妹)・クラ姫(姪)の母子を犯して我がものとしてしまう。
これを知ったサホコチタル国の副マスヒト・ツハモノヌシは、(サホコチタル国の)マスヒト・カンサヒがコクミの非道を知りながら放置しているとしてタカマ(中央政府)に訴え出た。
その後、シラヒト・コクミはカンサヒの後任のマスヒト・アメオシヒに召し抱えられる。そしてオロチにたぶらかされたアメオシヒが中央政府に対し反乱を起こしたため、最終的にイフキヌシ(後に伊吹山の荒神となった)とソサノヲ(素盞鳴尊)によってオロチ(八俣大蛇)と共に討伐されたという。
ホツマツタヱの信憑性を証明することは出来ないが、内容がとても具体的である。だからのめり込んでしまうのだ。
今後はシラヒト・コクミの罪の話を念頭に置いて大祓詞を奏上しようと思う。
しかし大祓詞の内容は分からない部分が少なくない。その中でも通常広く唱えられる大祓詞ではなく中臣大祓詞に出てくる一部分を以下に記してみよう。
国内(くぬち)に成り出(い)でむ
天(あめ)の益人(ますひと)等が過ち犯しけむ雑雑(くさぐさ)の罪事(つみごと)は
天津罪(あまつつみ)と畔放(あぜはなち)・溝埋(みぞうめ)・樋放(ひはなち)・頻蒔(しきまき)・串刺(くしさし)・生剥(いきはぎ)・逆剥(さかはぎ)・屎戸(くそへ)、許許太久(ここだく) の罪を天津罪(あまつつみ) と法(の)り別けて
国津罪(くにつつみ) 生膚断(いきはだたち)・死膚断(しにはだたち)・白人(しろひと)・胡久美(こくみ)・己が母犯せる罪・己が子犯せる罪・母と子と犯せる罪・子と母と犯せる罪・畜犯せる罪・昆虫(はふむし) の災(わざわひ)・高津神(たかつかみ) の災・高津鳥(たかつとり) の災・畜(けもの)たふし まじ物為(せ)る罪、許許太久の罪出でむ。
この一部分に登場する『天(あめ)の益人(ますひと)』や『白人(しらひと)』『胡久美(こくみ)』等の言葉の意味は全く分からなかった。これらの言葉の意味は様々な説があるものの推測の域を出ない不確実なもので現在では不明だが、ホツマツタヱにはその意味が明確に記されている。
ホツマツタヱによれば『益人(ますひと)』とは天(中央政府)から任命された地方国家の代官の意味であり、シラヒト(白人)は根の国(北陸地方)のマスヒト、コクミ(胡久美)はサホコチタル国(山陰地方あたりとされる)の副マスヒトであったという。このシラヒト、コクミに関するあらすじ話を以下に記そう。
根の国にクラキネというマスヒトがおり、根の国の臣であったシラヒトはクラキネにコクミという者の妹サシミメを妻に推薦したという。
シラヒトの仲介によりクラキネの妻となったサシミメはクラ姫という娘を産み、そのことに大喜びしたクラキネは妻の兄コクミをサホコチタル国の副マスヒトに登用したという。
その後、根の国の臣シラヒトはクラ姫を妻としたが、その母親のサシミメとも関係を持ってしまう。
しかしそれを知らないクラキネは死の直前にシラヒトを根の国の次期マスヒトに指名する。
クラキネの死後、根の国のマスヒトとなったシラヒトは恩あるクラキネの葬儀も行なわず、サシミメ・クラ姫の母子をサホコチタル国の宮津に送ってしまう。すると宮津にいたコクミはサシミメ(コクミの実の妹)・クラ姫(姪)の母子を犯して我がものとしてしまう。
これを知ったサホコチタル国の副マスヒト・ツハモノヌシは、(サホコチタル国の)マスヒト・カンサヒがコクミの非道を知りながら放置しているとしてタカマ(中央政府)に訴え出た。
その後、シラヒト・コクミはカンサヒの後任のマスヒト・アメオシヒに召し抱えられる。そしてオロチにたぶらかされたアメオシヒが中央政府に対し反乱を起こしたため、最終的にイフキヌシ(後に伊吹山の荒神となった)とソサノヲ(素盞鳴尊)によってオロチ(八俣大蛇)と共に討伐されたという。
ホツマツタヱの信憑性を証明することは出来ないが、内容がとても具体的である。だからのめり込んでしまうのだ。
今後はシラヒト・コクミの罪の話を念頭に置いて大祓詞を奏上しようと思う。