靖国参拝 | この美しき瑞穂の国

靖国参拝

本日は靖国神社をお参りした。これは先日書いた記事『敬老の心』(2013年5月21日)の中でふれた元零戦乗りのご老人の戦争経験談から靖国神社の遊就館に展示されている零戦を見に行きたくなったからである。


本日、靖国神社の境内に足を踏み入れた際、以前よりも極めて一般的な参拝者が増えたように感じた。また白人の観光客が多くみられた。白人の観光客がお参りしているのを見たのは個人的には初めてのことだった。

戦後70年あまり経って戦争をあらためて見直す人々が増えてきたのかもしれない。そのためか2013年外国人観光客が最も訪れる日本の観光名所は広島の原爆ドームなのである。



本日は靖国神社社殿前で祓詞を奏上し、御祭神である246万6532柱の命懸けで日本を護った英霊の方々が神上がりされますように祈った。



その後、遊就館を訪れて52型零式艦上戦闘機(零戦)を観たのだが、やはり零戦の周りには大勢の方々が群がっていた。その中にはご家族に零戦のことを詳しく語るご老人がいらっしゃった。おそらく実際戦争に行かれた方なのだろう。


零戦を様々なアングルから眺めた後、遊就館の特別展『大東亜戦争七十年展2』を拝観した。


この特別展は幕末から明治~大正~昭和までの日本が経験した戦争にまつわる様々な遺品が展示されている。そして様々な戦争がなぜ起こったのかを詳しく説明するパネルが掲示されている。


現代の日本人の多くは『戦争は良くない』と一言で語る。もちろんそれは正論なのだが、しかし戦争が起きた理由を知らない人々はあまりにも多いのではないだろうか。こうした様々な戦争の経緯は遊就館で上映されている『私たちは忘れない』という映画で学ぶことが出来る。現代の日本人は過去の戦争の年号を暗記するだけではなく、戦争が起きた理由、時代背景を知るべきだろう。そして戦争の歴史を正しく知った上で『戦争は良くない』と語るべきなのだ。


遊就館の特別展にも白人観光客の方々がいらっしゃった。この特別展は白人の方々の目にはどのように映ったのだろう。その心は分からないが神妙な面持ちで展示品を御覧になっている姿がとても印象的だった。


展示品には旧日本軍の戦車や大砲、戦艦大和や武蔵の主砲砲弾や人間魚雷『回天』、人間爆弾『桜花』等の大きなものもあった。


特攻に用いられた回天や桜花を見て悲しい気持ちになった。桜花は特攻の目的で作られたジェット機なので着陸用の脚や車輪がなかった。出撃すれば特攻あるのみで生きて帰ることは出来なかったのである。

終戦間際には回天や桜花以外にも様々な特攻兵器が作られ、特攻により多くの若い命が散っていった。人命と引き換えにしてまで敵に大打撃を与えるという発想に至ってしまったことはあまりにも悲惨なことだ。



遊就館を一通り拝観したらいつの間にか三時間ほど経っていた。さすがに少し拝観疲れしたので遊就館を後にすると靖国神社の中で最も心安らぐ神池を訪れた。


靖国神社の神池ではいつも鯉に餌やりをして心癒される。本日も鯉に餌やりをしていたら鳩も餌を求めて群がってきた。そこで鯉や鴨、鳩たちにまんべんなく餌を与えていたら白人観光客の方々も鯉の餌やりにやってきた。

僕が手に餌を載せて鳩にあげていたら、白人の方々はその様子を見てにっこりと笑った。僕も微笑み返しをしてその場はとても和やかなムードになった。戦時中ならば敵同士だったかもしれない人々と和やかに交流することが出来る今の平和、幸福がとても有り難いことだと思う。


この平和が国や国に残してきた家族、愛する人々を護るために懸命に戦った方々の多大なる犠牲の上に築かれていることを私たちは決して忘れることなく大切に守っていかなければならない。