2012年GWの旅(須佐神社) | この美しき瑞穂の国

2012年GWの旅(須佐神社)

2012年5月2日和歌山県有田市の須佐神社をお参りした。最寄りのJR箕島駅から須佐神社まで徒歩30分ほどである。

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鳥居の前に立つと目の前にオオルリが舞い降りてきた。それはまるで神の使いのようであった。


有田市の須佐神社には2011年9月25日に日帰りでお参りしたことがある。この年は台風が多く、紀伊半島には台風が二度も直撃した。その影響により紀伊半島各地で川の増水による洪水が起こり、奈良県の十津川村では土砂崩れによっていくつかの土砂ダムが出来た。もし更に大雨が降って土砂ダムの水かさが更に増せば、土砂ダムが決壊して甚大な被害が出る恐れがあった。そのため須佐神社を訪れて止雨祈願をしたのである。以後台風の直撃はなく、十津川村のダム湖が決壊せずに持ちこたえたことは復旧作業にあたられた方々の懸命の努力と須佐神社の神のお陰であると感謝したのであった。


須佐神社絵馬堂。

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この絵馬堂の中には『須佐』の文字が書かれた額が飾られている。

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この文字は見事に黒龍の姿をしている。最初に訪れた時、この黒龍による文字を見てある理由から大変驚き、感動した。その理由はここでは記さない。



須佐神社鈴門及び拝殿。

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神社の主祭神は素盞鳴尊(すさのおのみこと)。


社伝によれば和銅6年(713年)10月初亥日に紀ノ川上流の大和国吉野郡西川峰より中雄山山頂に勧請されたのが創始とされる。当初は海に面して西向きに社殿が建ち、往来する船が恭意を表さないと転覆させるなどの神異を示したため、元明天皇の勅命により海が見えないように中腹の現在地に南向きに遷座されたという。

素盞鳴尊を御祭神とする神社は日本全国にあるものの、素盞鳴尊信仰の本源はどこなのかは諸説あり不明だ。ちなみに有田市の須佐神社にも素盞鳴尊信仰の原郷とする説がある。素盞鳴尊は放浪神ゆえに本源を定めるのは難しいだろうが、有田市の須佐神社は素盞鳴尊信仰において重要性の高い神社であると感じる。



須佐神社鈴門前にて大祓詞を奏上し、2012年春に関西地方で多発していた車の暴走事故等の不穏な事象の背後にうごめく魔物、魑魅魍魎をことごとく祓い給い清め給えと祈願した。



その後、一気に京都府へ移動し東山区の八坂神社をお参りした。

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和歌山県は晴れていたが京都府は雨だった。着いた時間は夕方だったので手短にお参りした。

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八坂神社の御祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)、櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、八柱御子神(やはしらのみこがみ)。



夕方だったので祝詞を奏上せず、この年に祇園や亀岡市で起きた車の暴走事故等の不穏な事象の背後にうごめく魔物や魑魅魍魎をことごとく祓い給い清め給えと祈願したのであった。



この日は京都駅付近に宿泊し、翌朝早くに宿を出て市比売(いちひめ)神社を訪れた。


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市比売神社の御祭神は多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)、市寸嶋比賣命(いちきしまひめのみこと)、多岐都比賣命(たぎつひめのみこと)、神大市比賣命(かみおおいちひめのみこと)、下光比賣命(したてるひめのみこと)。


延暦14年(795年)に京都の左右両市場の守護神として左大臣藤原冬嗣が両市社領内の堀川の西、七条の北(現在の西本願寺)に坊弐町を囲い、勅を奉じて勧請された社と伝わり、天正19年(1591年)現在の地に遷座されたという。


市比売神社は女人守護、市場の交易、商売繁昌のご利益があり、平安時代から皇室、公家万民の崇敬篤かったという。



ちなみに御祭神の神大市比賣命は素盞鳴尊の妃神、多紀理比賣命、市寸嶋比賣命、多岐都比賣命は素盞鳴尊の御子神、下光比賣命は素盞鳴尊の娘・多紀理比賣命と大国主命の御子神・味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)の妃神である。ゆえにみな素盞鳴尊と関わりのある姫神たちである。


2012年春に祇園で暴走事故が起きた際、すぐに八坂神社にお参りに行かなければならないと思ったのだが、その際にある方から素盞鳴尊に姫神のお力のサポートが必要とのことで市比売神社への参拝をお勧めして頂いた。そのため2012年GWの旅に追加したのである。


市比売神社で大祓詞を奏上し、関西地方の不穏な事象が収まり平和が訪れるように祈願した。



ホツマツタヱによれば神世の昔、男神(例:アマテル神等)は多くの妃神に支えられて力を発揮したという。ゆえに素盞鳴尊の御威勢が強まることを願って市比売神社をお参りしたのだ。


そして素盞鳴尊の御稜威により、魔物や魑魅魍魎の類がことごとく退治されることを願ったのであった。