野の花 | この美しき瑞穂の国

野の花

最近野に咲く花がかわいいと感じる。人に育てられ、愛でられる美しい花も良いのだが、人に注目されなくても道端で健気に咲く野の花がかわいくてしょうがないのだ。それは野鳥や犬猫等の動物を見かけてかわいいと思うのと同じくらいの気持ちだ。


植物は何も語らず自ら動くことが出来ない。しかし観える人は花や草木に宿る精霊(妖精)を観ることが出来るそうだ。僕はそういう存在を観ることが出来ないのだが、野の花を見つめると野の花のほうもそれに応えてこちらを見ているように思えてならないのである。そんな時、物を言ない植物にも魂が宿っているのだと思うのである。


野に咲く花は繁茂すれば草刈りの時に刈り取られてしまうかもしれないし、人に無下に踏まれてしまうかもしれない。


それでも強く、注目されずとも咲き誇る野の花は本当にかわいいと思う。